答え
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時もより痛い。
「バカバカバカバカバカ!!」
右ストレートを喰らって倒れたオレに馬乗りになって連打を浴びせる。周りが止めようとするけど、オレは素直に受け止める。それで気がすむのならそれで良い。投げ飛ばした時のアリサの顔は後悔と怒りに染まっていた。自分の所為でオレが死んでしまうという後悔と、何も出来なかった自分への怒りに。オレを殴る事でそれが晴れるならいくらでも殴られよう。しばらくすると疲れたのか殴るのを止めてオレを強く抱きしめながら泣き続ける。
「お〜い、少年。大丈夫か?」
リーダーと思われる人が傍にやって来てしゃがみながら問いかけて来た。
「大丈夫ですよ。疲れましたけど。地面の下に居た怪獣の口が見えた時は死んだかと思いましたけど。ティガが間に合ってくれて良かったです」
「そうだな。それじゃあ、名前とお家の電話番号を教えて貰えるかい?検査を受けた方が良いと思うから家族の人に連絡しておきたいから」
「ちょっと待って下さい」
左手でアリサの背中をゆっくり叩きながら右手でポケットから生徒手帳を取り出してそれを手渡す。手渡した後の右手はアリサの後頭部に移して優しく撫でる。
「なんか慣れてないか、少年?」
「これでも双子のお兄ちゃんやってますから」
「ふ〜ん、そっちの女の子の方の家の電話番号とか分かるか?」
「うろ覚えですね。名前はアリサ・バニングス。貿易で有名なバニングス社の社長令嬢ですね」
「おっと予想外な答えが返って来たな。それならすぐに分かるな」
「はぁ、というか学校の方に連絡すれば分かると思うんですが」
「……盲点だった」
「しっかりして下さいよ」
「すまんすまん、おい小林。ええっと」
「私立聖祥大学付属小学校です」
「そこに連絡を入れて事情を説明してアリサ・バニングスの家に連絡を入れろ。小川は高町光の家の方にだ。鉢田は現場を纏めていろ。特にあの倉庫に居た男達の事はしっかりと見張っておけ」
「そいつら、アリサを誘拐した奴らです」
「山波と飯田、鉢田を補佐しろ。服部と浦辺は被害報告をまとめてくれ。大沢はこの二人を負傷者と共に病院に連れて行って精密検査をして来てくれ。オレはフェニックスネストに戻る」
「「「「「「「「G.I.G」」」」」」」」
「というわけで少年、このおば、お姉さんについていく様に」
大沢と呼ばれたおば、お姉さんにトライガーショットを突きつけられたオレとリーダーらしき人はすぐにお姉さんと言い直した事で事なきを得た。アリサは既に疲れきって眠ってしまったので起こさない様に立ち上がり、そのまま車に乗って移動する。病院に到着する頃にはアリサは目を覚ましていたがオレから離れようとしないので気付かないフリをしておく。
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