答え
[1/9]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
もうすぐクリスマスがやってくる様な時期、オレはスランプに陥っていた。それは秋の初め頃にヒッポリト星人が送り込んで来たブラックキングと戦っていた時の事だ。ブラックキングを倒し終え、油断していた所をヒッポリト星人のカプセルに掴まったのだ。ヒッポリトタールでブロンズ像に変えられる前にオレはパワータイプにチェンジして光線に使うエネルギーを拳に集めて全力でカプセルを殴ったのだが罅すら入らなかったのだ。そうしている間にヒッポリトタールがカプセル内に入れられ始めたので、ノーマルタイプに戻って身体を丸めて全身を覆う様にバリアーを張り、父さんやGUYSに救援を要請した。そして駆けつけた父さんが変身したメビウスのパンチでカプセルが破壊された。その後、父さんもカプセルに閉じ込められたのでオレが救出しようと思ったのだが普通に内部から叩き壊して脱出したのだ。今まで比較対象が居なくて分からなかったのだが、オレが子供であるせいでウルトラマンとしての力を上手く引き出せて居ないのではないかという仮説を立て、ゼアスがやっていた様に能力の特訓をして、仮説の一部が正しいということが証明されてしまった。オレが子供だからという点は関係なく、オレが力を使いこなせていないだけという事実が。その事実に気付いてしまったオレは落ち込み、周囲を心配させてしまった。さらには落ち込んだままテンペラー星人と戦い、オレは敗北してしまったのだ。一命こそ取り留めたが重傷を負い、ストーンフリューゲルで治療を行ったもののダメージが大き過ぎて数日間寝込んでしまい、また周囲を心配させて落ち込み、と悪循環に陥ってしまった。その後も変身するたびに敗北した事が頭の中を過り、苦戦する日々が続いた。
そんな調子が3ヶ月も続き、ある日の昼休みにとうとうアリサが爆発した。
「何で話してくれないのよ!!」
「私達に助けさせてよ!!」
「いつまでもうじうじした姿を見せないで!!」
涙を流しながらオレを殴り倒して去っていったアリサをすずかとなのはが追いかけていくのを、オレは何も出来ずに倒れたまま空を見上げていた。
「……何をやっているんだろうな、オレは」
「本当に大丈夫ですか?最近の貴方は調子が悪過ぎですよ」
一人だけ傍に残ったサキがしゃがみ込んでオレの顔を覗く。
「……自分でも分かっているんだけどな、調子が悪いのは」
「しばらく休まれてはどうなんですか?いくら貴方がウルトラマンティガとは言え、子供なんですから。無理をしなくてもメビウスやGUYSがなんとかしてくれますよ」
「…………そうだな」
そこで予鈴のチャイムが鳴り、もうすぐ授業が始まる事を告げる。だが、オレは動かなかった。
「行かないのですか?」
「アリサに顔を合わせ辛いからな。先生には体調が悪くなって保健室で休
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ