−クイーンとの邂逅−
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
試験・実技試験ともに優秀な成績を収めた物が入れる寮だ。当然、一番である三沢も横で同じくラー・イエローの服を受け取っていた。
「三沢。お前だったら、特例でオベリスク・ブルーからでも良かったんじゃないか?」
オベリスク・ブルーは中学からいる奴で、成績優秀な者、もしくは女子がいける。高校からである三沢は主席だろうとラー・イエローからだ。それを分かって言っている俺の冗談に三沢は笑う。
「まあ、俺がオベリスク・ブルーになるのは君と同じ時だな」
軽口を言い合いながら、俺たちはラー・イエローの寮に向かった。
コテージ風の雰囲気の良い寮の、各自一人ずつに用意された部屋に向かって、制服に着替えた。…いつも黄色い服を着ていなかったせいか、あまりしっくりこない。
仕方ないので、制服の前のボタンを上げてジャケットのようにすることにした。すると……まあ、少しは見れるようになったと思う。
部屋から出てみると、隣の部屋の三沢も着替え終わっていたようで廊下にいた。当然俺のように着崩してはおらず、見本のようにしっかりと着こなしていた。
「遊矢、歓迎会が始まるまで、もう少し時間がある。ちょっとここを散歩しに行かないか?」
「良い考えだな。」
これからそれぞれの寮で歓迎会が開かれるそうだが、それにはもう少し時間がある。その前に俺と三沢は二人で散歩に行くことにした。
「こうしていると、自分がデュエルアカデミアに入ったことを実感出来るな」
ラー・イエローの周りを散策中、三沢がそんなことを呟いた。
「そうだな…ちょっと、校舎の方に行ってみないか?」
「ふむ…ちょっと時間がギリギリだが、まあ大丈夫だろう。行こうか」
校舎の正門前に来ると、その本校の大きさに目を奪われる。一体中にはどれほどの設備があるのだろう。
「やっぱ大きいなぁ」
「ああ、ここが海馬兄弟が作ったという、デュエルアカデミアか…」
海馬兄弟。海馬コーポレーションがここのオーナーだったな。確か。……そんな時、一人の女子が俺たちに近づいてきた。
「あなた達、三沢大地と黒崎遊矢でしょう?」
話しかけて来た金髪の女子。染めたりはしていないような綺麗な色のロングヘアだった。
「そうだが、お前は?」
「私の名前は天上院明日香。あなた達のことを実技テストの時に見てたのよ」
「天上院明日香…と言うと、あのデュエルアカデミアのクイーンか?」
三沢が聞き返す。そんなこと良く知ってるな。事前に調べているんだろうが。
……対する天上院は、その名前はあんまり好きじゃないんだけど、と頬を赤らめている。
「で、そのクイーンだかって呼ばれてる天上院は何の用だ?」
「クイーンって呼ばないで。明日香
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ