黒い鎧
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くなったな…御神苗みたいだぜ」
「何か言いました?」
愛紗が暁の独り言に反応した
「なに、古い好敵手を思い出しただけだ」
ククッと笑うとストレッチしながら歩き出した
パキポキと背骨がなった
やれやれ…今日は働き過ぎだぜ
「さっさと街へ行こうぜ?腹へってかなわん」
「アハハ…ごめんね」
3人の美少女とゴツい男が荒野を進む
目指すは街へ
足取りは軽い…はず?
「そうだ!暁さんって天の御使いじゃあないかな?」
「天の御使い?なんじゃそりゃ?」
「巷の噂です、何でも白と黒の2人の使いがこの地に降りて我々を導いてくれるとか…」
「そうなのだ!だから昼間なのに流れ星が見えたから探しに来たのだ」
「御苦労なこった…生憎俺は只の武器商人の護衛だぜ?」
間違いではない
トライデントの行動部隊
戦闘部門の隊長の肩書きだったのだから
メディアが発達していないとこうも胡散臭い話しが簡単に広がる
発達し過ぎた情報社会も面倒だが
していなさ過ぎるのも問題だな…
独り勝手に納得していた
気が付くとゴツゴツした岩山が左右に広がる
何でもこの山を通る方が早く着くそうだ
急がば回れ
急いでいても近道せずに安全な道を行く方が良い
やはり先人達の知恵は素晴らしい
きっと経験をもとにことわざを作ったに違いない
物事を横着しようとすると大概
問題が起きるものだ
パラパラと小石が崩れている
断続的に続いといた小さな崩落
そして遂にその時がやってきた
ドガァと大きな音と共に
直径4メートル程の岩が落ちてきていた!
猛烈な勢いで転がってくる
当たれば恐らく…即死だろう
「桃香様!お下がりください!落石です!」
「デカイのだぁ〜」
「あわあわあわわわわわー」
大きな岩が一直線に桃香に向かっている!
腰をぬかしてやがるかっ
引っ張るにしても間に合わねぇ!
フルパワーで受け止める…!
バキバキバキバキ
桃香の前に立ちAMスーツをフルパワーで起動する
戦闘服の上着が弾けとび
漆黒のボディが姿を現す
機械式パワー重視のアーマー
強力人工筋肉が唸りをあげている
暁の身体を更に大きくする
古の英雄…ヘラクレスの如く
ドゴォ!
脚が地面にめり込む程の重量
大型トラックが猛スピードで正面衝突したみたいな衝撃だった
しかし制式にロールアウトしたばかりのスーツ
対ショック性能もプロトタイプから格段に向上し
全然問題なく作動している
本当に技術部に感謝だな…
「どぉうりゃあ!」
岩を投げ飛ばして自分の身体をみる
上着はなくなってスーツ丸出しの状態だ
まぁ別に問題はないが
「俺の一張羅が…」
バツが悪そうに後頭部をかく
せめてタクティカルベ
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