GGO編ーファントム・バレット編ー
55.恐怖の黒銃
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年前、北の街の小さな郵便局に拳銃ーー五四式を持って押し入り、詩乃の母親を撃とうとしたあの男。幼い詩乃が無我夢中で銃に飛びかかり、奪い、引き金を引いて殺したーーあの男の眼。
(いたんだ。ここにいたんだ。この世界に潜み、隠れて、私に復讐する時を待ってたんだ)
全身の感覚が失われていく。
もはや、脳の命令を拒むかのように体が動かなくなっていく。
眼を黒い銃から離すことすら出来ず、ただただ、シノン/詩乃の心臓を撃ち抜き、止め、殺すのを見ることしか。
瞼を閉じ、自分が死ぬ音が轟くのを待とうとしていた。
カァン!!
その音は、銃声としてはあまりに甲高く、まるで金属同士がぶつかり合ったような音に瞼を開けるとそこには、私と死銃の間に黒い人影のようなものがいた。
黒いコートが風でなびき、左手のファイブセブンを死銃に向けて構えている人影。
「テメェの好きにはさせねぇって言っただろ......死銃!!」
(助けに来てくれたの?)
言葉を出そうにも声が出ない。
「悪りぃ。いろいろあってちょっと遅れちまった」
私の方を向き、微笑みかける、私のもう一人のライバル視していた少年.......シュウがそこには。
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