第十八章
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
から離されたようだ。章子の「愛子は本当に貴方の子供なのよ。あんた、正気に戻って。私を信じて。」と佐久間に叫ぶ声が洩れ聞こえてくる。その声が突然途切れ、佐久間が出た。
「おい、お前の大事な恋人を俺が預かっている。今夜、会おうか?」
「ああ、会おう。何処に行けばいいんだ。」
「場所と時間は、深夜0時に電話で指定する。携帯の電源を入れておけ。いいか、警察に知らせれば、元夫婦が無理心中するだけのことだ。」
飯島は声を殺して言った。
「佐久間さん、傍に誰かいるか。」
「いや、俺だけだ。」
「いいか、よく聞けよ。佐久間さん。俺が愛子ちゃんの父親でないという証拠を持っている。それを見ればあんたも納得いくだろう。」
佐久間は沈黙した。飯島は反応を待った。佐久間が答えた。
「そいつも持って来い。」
突然電話は切られ、ツーツーという音だけが耳に残った。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ