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無明のささやき
第十五章
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弁護士の石原です。その節は、お役に立てたかどうか、心配だったものですから。」
その後に、石原の怪訝な反応が続いた。そして最後に言った。
「どうやら、私の勘違いのようです。」
そう言って、石原は電話を切ると、振り向きざまに、言った。
「確かに、内海は偽者です。どうやら私も事件に巻き込まれていたようだ。くそっ。」
石原は悔しそうに顔を歪め、目には涙を浮かべている。飯島は石原の女々しさを遮った。
「石原さん、ちょっと寝させてくれませんか。昨晩はあまり眠れなかった。それにビールじゃなくて温かいお酒があれば、それもちょっと。」
石原は涙を拭いながら立ちあがった。
「分かりました、そのソファで寝て下さい。毛布とお酒を用意しましょう。」
そう言うと、石原は部屋を出ていった。飯島はソファに横になった。昨夜の酒がまだ残っている。温風ヒーターの温かな風が心地良い。瞼が重くのしかかってくる。飯島はそのまま夢の世界へ陥った。

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