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少年は魔人になるようです
第40話 少年達は尾行するようです
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楽しそうな顔、久しぶりに見るし。


「……アニキ、姐さん。これ以上は無駄じゃねぇッスか?」

「そう、だね。何かあったら、その時に本当の事聞こっか。」


ネギは諦めたような、なんて言うか・・・不思議な顔をしてた。

頭ゴチャゴチャなってバカな事しそうにもないし、考えるって事も大事よね・・・?

私もちょっと考え事あるし。黙って行くような事があったら、見張るくらいでいいでしょ。


Side out


―――その夜、警備中


Side ネギ


夜。僕は警備のお仕事が休みなのに、学園を歩いていた。ある目的地に向かって。


「ほい、終わりっ!」


僕の視線の先にいる銀にも白にも見える髪をした女性――のように見える男性は、

伯爵級と数体の男爵悪魔を一撃で、軽い調子で葬る。

その姿は、形や調子こそ違えど。僕を、燃え盛る村から救ってくれた父さんと同じだった。


「愁磨さん。」

「およ、ネギ。お前今日は休みじゃなかったか?」


警備中は、愁磨さんって呼んでも(仕事中なのに)何故か怒らないし、

僕の事を"ネギ"って呼んでくれる。そこには、村にいた頃の愁磨さんが垣間見えて。

余計、僕は分からなくなる。


「ちょっと、愁磨さんに用って言うか……お願いがあるんです。」

「言うだけ言ってみろ。大抵の事はできるぞ。

そうだな。とあるよしみで、お前は割引で仕事してやるぞ?」


なんだか、僕のしたい事が分かっているような口ぶりだ。

いつもは父さんを連想させるようなことは絶対に言わないから。


「『魔法の射手(サギタ・マギカ)連弾 光の53矢(セリエス・ルーキス)』!!『雷の暴風((ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)』!!」


詠唱遅延していた『魔法の射手』を先に放ち、同じく遅延していた『雷の暴風』も放つ。

貫通力の高い光属性で障壁を突破、『雷の暴風』をフルに当てる為だ。

普通なら、削り切れなくても暴風で突破できる。そう、普通なら。


「来い、"ランベントライト"。『マザーズ・ロザリオ』!!」


白いレイピアが煌めき、『魔法の射手』を正確に11発撃ち抜き――


「"エリュシデータ"、"ダークリパルサー"。『スターバースト・ストリーム』!」


目に映らない速さで黒と白の直剣に持ち替え、同じく16発を切り裂き――


「『ジ・イクリプス』!!」


残りの26発も切り裂き、『雷の暴風』までも一撃で切り裂く。


「で?何のつもりかだけ聞いて殺してやる。」

「……僕は、あなたが分からないんです。

生徒と笑ってたり、買い物に行ってたり
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