魔法先生ネギま!
0315話
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ろうが、幸か不幸か俺の班では酔っ払ってダウンしてない奴も多い。そんな中で千鶴に変な疑いを感じさせないようにするのと、いざという時の為に千鶴にもパクティオーカードの扱いに慣れて欲しいからという思いもあった。
『アクセル君、聞こえるかしら?』
『ああ、聞こえる。ちょっと厄介ごとが起きたから俺はネギ達と旅館の外に出る』
『あら、じゃあ私も……』
『いや、千鶴は残ってくれ』
『アクセル君?』
低い声で不満そうに呟く千鶴。だが、何も今回残していくのは戦力にならないからという訳ではない。
『そう怒るな。修学旅行前に話したと思うが、ちょっかいを掛けてきたのは関西呪術協会だろう。俺の追ってる方が本命だとは思うが、もしかしたら囮という可能性も捨てきれないんだ。だから千鶴はこの旅館で守りを固めてくれ。幸い、千鶴のアーティファクトは防戦に優れているからな』
『……分かったわ。アクセル君、怪我をしないようにね』
『ああ』
短く返事をし、念話を終了する。同時に旅館の玄関へと辿り着き、外へと出る。
旅館の前にはネギ、神楽坂、桜咲の3人とついでにカモが1匹集まっていた。
その様子に、思わず声を上げる。
「おいっ、まさか俺が来るまで待っていたのか?」
近衛が誘拐されたとなれば、一刻も早く相手に追いつくべきだろう。少なくても全員がここで待っている必要はない筈だ。
「違うわよ! ネギが小猿に群がられてたのよ」
「小猿? ……なるほど、風呂の時と同じ相手か。話は分かった。取りあえず追うぞ」
短くそう言い、桜咲の意識が向いている方へと走り出す。
「ちょっと、あんたが仕切らないでよ!」
神楽坂が文句を言いながらも、俺の後を追ってくる。ネギと桜咲も同様だ。
「で、相手の顔は見たのか?」
走りながら3人に尋ねる。
「う、うん。その……サルだったよ」
「いや、だからサルの式神を使うんだろう? そうじゃなくて術者本人を見たのかって」
ネギも混乱してるのか、サルがどうとかしか口に出さない。その様子を見かねたのだろう、桜咲が口を挟んでくる。
「術者はサルの着ぐるみのようなものを着ていたので、ネギ先生の仰る事も必ずしも間違ってはいないかと」
「……は?」
一瞬、桜咲が何を言っているのか良く分からなかった。サルの着ぐるみを着て誘拐するような奴がいるだろうか? ……いや、恐らくここも何らかの漫画かアニメの世界なんだからもしかしたらいるのかも知れないが。
そんな風に混乱しつつも走っていると、ようやく目標が見えてきた。
「……本当に着ぐるみを着てるな」
そう、サルの着ぐるみを着た人物を。それだけに非常に目立っており、まず見逃すような事はないだろう。その目立つサルの着ぐ
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