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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
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操っているのは僕ですけど?」
「貴官がこの艦の艦長でもあるだと? そしてリンドブルム? ……ふざけるのもいい加減しろ!」
不機嫌そうな顔をしたソルダはハジメに話しかけるが、彼の返答についに我慢できなくなって怒鳴った。
「……え? な、何を怒っているんですか?」
困惑するハジメにソルダは掴みかからんばかりの勢いで更に怒鳴る。
「これが怒らずにいられるか! マスターギアだと!? サイクロプスとリンドブルム両方の操縦士だと!? そんなことが出来るのは我が国の英雄『イレブン・ブレット少将』だけだ!」
「い、イレブン・ブレット!?」
ソルダが叫んだ一人の男の名前。それを聞いたハジメは思わず目を見開いて驚く。
(イレブン・ブレットって……、それって……ゲームでの僕のプレイヤーネームじゃないか?)
今聞こえたのは間違いなくゲームのマスターギアでハジメが設定したこの体の名前だった。思わぬタイミングで聞かされた自分のもう一つの名前に驚くハジメだったが、次にソルダが言うセリフに彼は更に驚くこととなる。
「イレブン・ブレット少将が生きておられたのは今から二百年も前のことだ! 我が国が誇る英雄の機体の名前を軽々しく騙るなど、我が国に対する最大の侮辱だ!」
(二百年前!? ちょっと待って、この世界ってストーリーモードの二百年後の世界ってこと?)
「ま、まーまー、ソルダも落ち着いて。ハジメさんは男の子なんですから、自分の機体と戦艦の名前を英雄のものと同じにしても仕方がないですって」
「そうですよ。……それでハジメさん。この艦が本物のリンドブルムかどうかはとにかく、貴方が操縦しているのは本当なんですよね?」
火を吹かんばかりに怒り狂うソルダをファムが抑え、フィーユがマイペースにハジメに質問する。
「はい。そうですけど?」
「それでしたら貴方にお願いがあります。どうか私達を助けてもらえませんか?」
フィーユはそう言うとハジメに自分達が何故ここに来たのかを説明した。
まず自分達は士官学校の演習のサポートとしてこの近くの宙域に来ていたこと。
今から数時間前、演習の最終日に五十体を越えるゴーレムに襲われ、自分達は学生達を連れて救助挺で脱出したこと。
多くの仲間達が母艦に残って今もゴーレムと戦っていることを説明してフィーユはハジメに頭を下げた。
「助けてもらった上で厚かましいと思いますけど、お願いします。今も母艦を襲っているゴーレムは私達を負っていたゴーレムと同じです。貴方のあのサイクロプスの力だったらきっと……」
「何を言っているフィーユ! 五十体以上のブロンズクラスのゴーレムだぞ! あの『偽物』のサイクロプスがいくら強くても勝てるはずが……」
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