第16話
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に来ているナギがこちらに振り向く。洗濯物を増やすのもなんなのでこのまま着ているらしい。達観した顔でそう言われたので少し罪悪感を感じたわ。
「今日は楽しかったかしら?」
「そうですね。荷物を持つのは少し大変でしたね。でも、割と楽しかったですよ。・・・・・・水着を見るのはかなり気恥ずかしかったりいろいろ思うこともありましたけど」
「ふふ、それがナギの罰よ」
そうですかと、ナギは笑みを浮かべた。あの時と同じ笑顔。
急速に顔が赤くなる。少し、うつむいて顔が赤いのを隠した。
「顔が赤いですけど、大丈夫ですか?」
そう言いながら、私の前髪を分けてナギの手が私の額に当てられた。熱を測るために近づいているので私とナギの顔の距離は30cmほどしか離れていない。普段の生活ではなかなかここまで近づく機会がないので、より一層顔が赤くなる。
「うーん・・・・・・。少し、熱いかな? よくわからないな・・・・・・」
「ちょっ、な、ナギ・・・・・・?」
ナギが何か言っていたようだけど、緊張で聞いていなかったので急にナギの顔が近づいてくるのに動揺してしまった。
(キ、キスするつもりかしら・・・・・・?)
私は近づいてくる顔を確認すると目を閉じた。まさか、ナギが積極的に行動するなんて思わなかったわ。
―ピト
キスされると思った私の予想とは外れ、ナギの額が私の額に当てられている。目を開けば、すぐそこにナギの顔があった。キスをしようと思えばできる距離だ。
「ナ、ナギ・・・・・・」
「はい? ―――ッ!」
目を閉じていたナギが目を開ける。自分が私とキスできる距離にいることにあわてて離れようとしたが、私はナギを逃がさないように掴む。
「リアス先輩・・・・・・?」
ナギが不思議そうな顔で私を見る。私は意を決してナギに唇を寄せ―――。
「ナギ、ちょっと―――― あら。あらあら、ごめんなさいね。邪魔しちゃったみたいで、私のことは気にしないで続けていいわよ」
―――られなかった。ナギのお母様の登場によって。ナギは飛び退くように私から離れる。
「ち、ちがっ! こ、これはリアス先輩の顔が赤かったから熱を測っていただけなんだ! 母さんは誤解しないようにっ!」
ナギはブンブン手を振る。親に見られたのが恥ずかしかったのか顔を赤くして、この場―――リビングから去って行った。
「リアスちゃんごめんね。邪魔しちゃって。でも、よかったわ。あの子、自分が女顔だからって女の子にあんまり興味ないみたいだったから・・・・・・バレンタインでチョコとかもらっても、義理とか友チョコと思ってたみたいだし」
「そうなんですか・・・・・・。あ、お手伝いなら私がします」
ナ
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