第13話
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「バルパー・ガリレイ。覚悟を決めてもらおう」
祐斗は聖魔剣をバルパーに向けて、斬りかかろうとする。
「・・・・・・・そうか! わかったぞ! 聖と魔、それらを司る存在のバランスが大きく崩れているとするならば説明はつく! つまり、魔王だけでなく、神も――――」
バルパーは言葉を途切れさせた。祐斗はまだ斬っていない。バルパーの胸には光の槍が突き刺さっていた。
「バルパー。お前は優秀だったよ。そこに思考が至ったのも優れているからだろうな。しかし、お前がいなくても俺は別にいいんだ。最初から一人でやれる」
バルパーの胸には大きな穴が開いている。どう考えても絶命しているだろう。やったのはコカビエルだ。
「ハハハハハハハ! アーッハッハハハハハハハハハハハ!」
哄笑を上げながら、地面に降りたつ。今までに感じたことの名に重圧が僕たちを襲った。
「限界まで赤龍帝の力を上げて、誰かに譲渡しろ」
コカビエルは不敵な笑みを浮かべ、自身に満ちた一言を発した。それに対し、リアス先輩が激昂する。
「私たちにチャンスでも与えるというの!? ふざけないで!」
「ふざけないで? ハハハ、ふざけているのはお前たちの方だ。俺を倒せると思っているのか?」
コカビエルから、さらなる重圧が発せられる。ライザーなんかとは比べ物にならない。
「イッセー。赤龍帝の籠手を」
悔しそうな顔をしたリアス先輩が兄さんに促す。兄さんはそれに応じて赤龍帝の籠手を発動した。
『Boost』
機械的な音声が発せられる。
緊張感漂う中、コカビエルが嘲るように言った。
「しかし仕えるべき主を亡くしてまで、お前達は神の信者と悪魔はよく戦う」
「・・・・・・どういうこと?」
リアスが怪訝そうな口調で訊く。それを聞くと、コカビエルは大笑いしながら話を続けた。
「フハハ、フハハハハハ!そうだったな!お前達下々まで真相は語られていなかった。ついでだ、教えてやるよ。先の三つ巴の戦争で四大魔王だけでなく神も死んだのさ。だから、聖のオーラと魔のオーラが混じったそこの『騎士』のようなことが起こるのだ。当然、神がいないのに神の加護など存在しない。今はミカエルが必死こいて調整しているのさ!」
「・・・・・・・嘘だ・・・・・・・嘘だ」
衝撃の事実をコカビエルが語る。ゼノヴィアさんはショックでうなだれている。
「・・・・・・・主がいないのですか? 主は・・・・・・・死んでいる。なら、私たちに与えられる愛は・・・・・・・」
「そんなものあるわけがないだろう。死んだ者がどうやって加護を与えるというのだ?」
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