第13話
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ランダルを扱える領域まで達していないぞ!?」
「それはそうだ。ヴァチカンでも人工的なデュランダルの使い手はいない」
「では、なぜだ!」
「イリナや現存する人工聖剣使いと違い、私は数少ない天然ものだ」
バルパーは絶句している。ゼノヴィアは真に聖剣に祝福された者だったのか。
「デュランダルは想像を遥かに超える暴君でね。触れたものは何でも切り刻む。私の言うことをろくに聞いてくれないんだ。だから、異空間に閉じ込めておかないと危険極まりなくてね。使い手の私ですら手に余る。さて、フリード・セルゼン。お前のおかげで、エクスカリバーとデュランダルの頂上決戦ができる。一太刀で死んでくれるなよ?」
好戦的な笑みを浮かべ、デュランダルはエクスカリバー以上の聖なるオーラを帯び始める。僕の聖魔剣をも超えていた。
「そんなのありですかあぁぁぁ!? ここにきてのチョー展開! クソッタレ! そんな設定いらねぇんだよぉぉぉぉぉぉぉ!」
フリードが叫び、ゼノヴィアへと殺気を向ける。ゼノヴィアは無造作にデュランダルを横に薙いだ。
―ガギィィィィィィィィン!
透明になっていた聖剣が砕けて姿を現す。横薙ぎの余波で校庭が抉れていた。
「所詮は折れた聖剣か。デュランダルの相手にもならない」
つまらなそうに嘆息するゼノヴィア。すさまじい破壊力だった。『破壊の聖剣』とは比べ物にならない。
「マジか! マジですか! 伝説のエクスカリバーちゃんが木端微塵かよっ! これは酷すぎる! 折れたものを再利用しようとしたのがいけないんでしょうか!」
殺気の弱まった彼に僕は接近する。対応できていない! チェックメイトだ!
―バギィィィィィィィィン!
彼は聖魔剣をエクスカリバーで受け止めようとしたが、儚い金属音が鳴り響き、エクスカリバーは砕け散った。
「見ていてくれたかい? 僕らの力はエクスカリバーを超えたよ」
そのままの勢いで、フリードを斬り払った。
Side out
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Side 渚
祐斗の一撃を受けて、フリードは鮮血をしたたらせている。祐斗は目標であったエクスカリバーを超えることができた。しかし、生きる目的を一つ失った。まあ、祐斗ならなんの問題もないだろう
「バ、バカな・・・・・・・・。聖魔剣だと? あり得ない・・・・・・・。相反する力が混じり合うことなどないはずがないのだ・・・・・・・・」
バルパーは表情を強張らせている。忘れるところだったけど、まだ終わったわけじゃない。バルパーを倒さない限り、祐斗のような存在が増えてしまう。
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