第12話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
Side 渚
「フリード!」
「はいな、ボス」
コカビエルの呼びかけに応えるように、フリードが歩いてくる。
「陣のエクスカリバーを使え。最後の余興だ。 四本の力を得たエクスカリバーで戦ってみろ」
「ヘイヘイ。まーったく、俺のボスは人使いが荒いなぁ。でもでも! チョー素敵仕様のエクスカリバーちゃんを使えるなんて光栄の極み、みたいな? ウヘヘ!」
気味の悪い笑みをうかべて口走るフリード。そんな中、ゼノヴィアさんが祐斗に話しかけた。
「リアス・グレモリーの『騎士』、共同戦線が生きているのなら、あのエクスカリバーの破壊を共にしようじゃないか」
「いいのかい?」
祐斗の問いかけにゼノヴィアさんは不敵に言った。
「最悪、私はあの聖剣の核さえ回収できれば問題ない。もはやあれは聖剣であって聖剣でない。聖剣とて武器だ、使う者によって場合も変わる。あれは異形の剣だ」
「くくくく・・・・・」
そんな二人を笑うものが一人。バルパーだ。
「僕は『聖剣計画』の生き残りだ。悪魔に転生したことで生きながらえてる」
冷静そうに言っているが声は震えているし、瞳には憎悪がこもっていた。
「ほう、あの計画の生き残りか。数奇なものだな、こんな極東の島国で会うことになろうとは。ふふふ」
嫌な笑い方するバルパー。そして、バルパーは自身の過去を語りだした。
「私はな、聖剣が好きだ。エクスカリバーの物語に心を躍らせたこともある。だが、だからこそ自分に聖剣が使えない時は絶望した。それゆえに、私は聖剣使いに憧れ、その思いは高まり、聖剣の使えるものを人工的に創りだす研究に没頭して、そして研究は成功した。キミたちのおかげだ」
「成功? 僕たちを失敗作だとして処分したじゃないか」
怪訝な表情の祐斗。僕らが聞いた話では祐斗は失敗作だから用済みで処分されたんじゃないのか?
「聖剣を使うのには必要な因子がいる。しかし、被験者の少年少女たちには因子はあるものの必要な数値に満たなかったのだ。ならば、『因子を抽出して集めることができないか』と考えたのだよ。私は」
「なるほど。聖剣使いが祝福の際に体内に入れられるのは・・・・・・」
ゼノヴィアは事の真相に気づいたようだ。唇をかみしめて悔しそうにしている。バルパーはさらに続けた。
「その通りだ。聖剣使いの少女よ。持っている者たちから因子を抜き取り、このように結晶化させたのだ」
懐から光り輝く球体を取り出してこちらに見せてきた。
「これにより、聖剣使いの研究は飛躍した。それなのに教会は研究資料を奪って私を異端認定した。貴殿を見るに私を異端認定したくせに研究は引き継がれているらしい。あの|天使《ミカエル
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ