第11話
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は少し考えるような素振りをするとそう言った。
「それだけあれば十分よね、朱乃?」
「はい、いけますわ」
二人は顔を見合わせてそう言い、兄さんに譲渡するように言った。すぐさま、兄さんは二人に近づいて、肩に触れる。
「赤龍帝の籠手! ギフト!」
『Transfer!』
兄さんの体を通して、膨大な力がリアス先輩と朱乃先輩へと流れ込んでいく。そして両者から、魔力があふれ出した。
「いけるわね、朱乃!」
「はい! 天雷よ! 鳴り響け!」
リアス先輩の不敵な笑みに応えるように、朱乃先輩が雷の照準をケルベロスへと合わせる。しかし、それを察知したのかケルベロスはその場から逃げようとしていた。
「逃がさないよ」
だが、ケルベロスは逃げることはできず、その四肢を無数の地面から生えた剣によって貫かれた。この能力と声は祐斗だ。思わず笑みがこぼれる。ナイスタイミングだ!
そして、逃げられないケルベロスに朱乃先輩の雷が降り注いだ。今まで見た中で最も大きな雷。校庭の半分以上を覆い尽くしそうなほどの大きさだった。
―ドオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォンッッ!
全身を揺さぶられるような轟音が鳴り響いて、思わず耳をふさいでしまう。ケルベロスはその身を雷に焼かれて無に帰した。
「くらえ! コカビエル!」
ケルベロスが消滅して、即座にリアス先輩がコカビエルへと手を向けそこから、必殺である滅びの魔力の塊が撃ち出された。
「でかい!」
兄さんがその大きさに驚愕して声を出す。いつも撃ち出している魔力の十倍近くの大きさだ。
対するコカビエルはただ、右手をかざしただけ。それで防げるのか? と思ったがその通りだったらしい。
リアス先輩が撃ち出した滅びの魔力をコカビエルは、かざした右腕で防いでいる。そして、コカビエルは受け止めていた腕を上に向けて、リアス先輩が放った魔力の軌道をずらし、天高くに消えていった。
「なるほど。赤龍帝の力があれば、ここまでリアス・グレモリーの力が上がるか。これはひどくおもしろい。それにそこの女はどうやらバラキエルの力を宿しているようだな」
右手を握ったり開いたりしながら、笑うコカビエル。そして朱乃先輩の方を見た。
「・・・・・・私をあの者と一緒にするなッ!」
目を見開いて、激昂した朱乃先輩が雷を連続して落とすがコカビエルは歯牙にもかけず、鼻で笑うとその翼ですべてを薙ぎ払った。
バラキエル・・・・・・堕天使の幹部の名前だ。そう言えば、朱乃先輩は人間と堕天使の間に生まれたんだったな・・・・・・・。
「・・・・・・・・・完成だ」
バルパーの声が聞こえる
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