第8話
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Side 渚
オーフィスと会ってから、さらに数日がたった。
連日、兄さん、祐斗、小猫ちゃん、匙くん、僕が夕方、フリード捜索している。
神父の格好をして、町中を歩きまわっているのだが、なかなか目的であるフリードに会うことはできなかった。
正直言って、そろそろまずい。リアス先輩が勘付き始めているのだ。
「ふぅ、今日も収穫なしか」
いつものように、歩き回るが成果なし。匙くんが気落ちするように言った。正直、一番気合が入っていたのは、匙くんだった。
「諦めずにやるしかないよ」
僕が励ますように声をかける。そして、先頭を歩いていた祐斗が足を止めた。
「・・・・・・祐斗先輩」
小猫ちゃんも足を止める。何か感じたらしい。
―ゾク
これは殺気だ! 場所は・・・・・・。
「「上だ!」」
僕と同じように気づいた匙くんが声を上げた。見上げると、長剣を構えたフリードが降ってくる。
「神父の一団にご加護あれってね!」
祐斗が素早く、魔剣を創造し防いだ。
「フリード!」
兄さんが叫び声をあげると、向こうも気づいたようだ。
「! その声はイッセーくんかい? これは珍妙な再開劇でござんすね! 女顔のキミもいるじゃないか! どうだい? そろそろ殺してもいいかい?」
相変わらず狂っているな、フリードは。
そして、あいつが持っているのがエクスカリバーね。確かにイリナやゼノヴィアさんのものと同質の気配を感じるな。
僕らは神父服を脱ぎ棄てて、いつもの制服へと戻る。
「『赤龍帝の籠手』!」
兄さんが『赤龍帝の籠手』を発動する。メインは祐斗なので兄さんはサポート。つまりは力の譲渡をする役だ。ピンチになったらもちろん介入するけどね。
「伸びろ、ラインよ!」
匙くんの手元から、黒い触手のようなものがフリードに向かって伸びた。
「うぜぇっす!」
聖剣で切り払おうとするが、軌道を変えてフリードの足に巻きついた。
「木場! そいつはちょっとやそっとじゃ斬れねぇ! これで逃げられない、やっちまえっ!」
「ありがたい」
祐斗は匙くんにお礼を言って、二本の魔剣でフリードを攻める。
「もしかして『魔剣創造』ですかぁ? レアなモノをお持ちですこと! でも、俺の聖剣の相手じゃあないねぇ!」
―バリィィン!
破砕音が響く。祐斗の持っていた魔剣は両方とも砕かれていた。
「くぅ!」
再び魔剣を創造するが、さすがはエクスカリバー。一振りで祐斗の魔剣たちは砕かれていく。
「木場ぁ! 譲渡するか?」
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