第八十九話
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れるのかしら?」
「そうね…シロウがわたしのサーヴァントになるって言うなら考えてあげてもいいわ」
「待て、イリヤ。それは以前断ったはずだ。他の事にしてくれないか?」
「えー、他の事って言われても、すぐになんか思いつかないわ」
話がまとまりそうに無い。
それを感じ取った凛が勝手に条件を提示する。
「そうね…一日、士郎を貸してあげるから、二人でデートしてきなさい。士郎、それくらいならあなたにも出来るわよね?」
「デート?…うん、面白そう。でも、ちゃんとレディのエスコートが出来るのかしらシロウは」
「なっ…」
既に纏りかけているような二人の会話に戸惑いを隠せない衛宮士郎。
「大丈夫よ、女の子の扱いは巧いもの。後輩をいつの間にかたぶらかして朝夕のご飯を作りに来させるくらいよ、女の扱いには長けてるはずよ」
「遠坂っ!誤解を招くような事を言うな。桜は手伝いをしに来ているだけであってそれ以上では無いんだからなっ!」
「そう?でも客観的に見るならそう見えるのよ。まあいいわ。士郎、それくらいで間桐くんを見逃してくれるかもしれないのよ?」
それを棒に振るつもり?と暗に言っている凛。
「うっ…分かった。イリヤ、聖杯戦争が終わったら一緒にデートに行こう。それで慎二の事は見逃してくれ」
「うーん、そうね。別にいいかな、デートってした事無いからシロウ、しっかりエスコートするのよ」
「ああ、任せてくれ。しっかり計画を立てさせてもらう」
戸惑っていたわりには決まってしまえば動じないようだ。
と言う会話をしている内に慎二と言われた少年はわき目も振らず駆け出すとアインツベルンの森へと消えた。
「逃げ足だけは速いわねあいつ」
と凛がため息をついて呆れている。
「それで?お兄ちゃんとリンは何の用事で此処にきたのかしら?もしかしてただのドロボーさん?だったら今度は逃さないわ」
「そんな訳あるかっ!」
「そんな訳無いでしょっ!」
あ、ハモった。
「今日はイリヤの力を貸して欲しくてお願いに来たんだ」
「お願い?」
「ああ。セイバーを助ける為に力を貸して欲しい」
一本目だと思っていたが、アーチャーを逃がした事で二本目になっていたのだろうか?
いや、決め付けはマズイだろう。未来は千差万別。これからどうなっていくのかは俺達の選択次第なのだから。
とりあえず、その内容を聞くことにしたイリヤは、比較的無事だった城の奥の方にある部屋に二人を案内する。
「あなた達は二人ともチャンピオンのサーヴァントね」
「さてね」
その道中に確認するように凛が問いかけるが、正直に答える義務は無い。
俺はソラと連れ立ってイリヤを守りながら
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