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俺と現実とファンタジー
part16 堕天使 そして 切欠
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いなかった。じゃから、面白いことを毎日探しておったのじゃ。
お主はとても面白いし、わしは友人だと思っている。
それに数週間共にすごした仲じゃ、今更見捨てるわけにも行くまいて……
ついて行く理由がそれでは不満か? 翔太」

……俺は馬鹿だ……一番そばにいてくれた奴を信じていなかったのか……
俺はその言葉にこう答えた。

「不満じゃねぇわな。
むしろ最高の相棒だっての!」

この時、俺は久しぶりに心から笑えた気がした……





「……翔太よ、最後に何か見ていくものはあるか?」
「なんでっていうかもしれねぇけど……駒王学園だわな……」

シャグリーンはめちゃくちゃ驚いた顔をした……まあ、当たり前だわな。

「あえて聞こう……何故じゃ?」
「確かに悪い思い出ばっかだけどよ、それでも俺が学校に通った数日間は
結構楽しかったんだっての。
友達もできたし、いい奴らばっかりだし、何よりでかくて新しい校舎! 
俺にとっちゃアレは新鮮だった」
「……そうか……」
「んじゃ、行ってくるぜ」





俺は少し遠くから駒王学園を眺めていた……
最悪な思い出もあるが、今は
良い思い出を思い出していた……
元浜、松田……変態だけどいい奴らだった。
桐生……右も左もわからない俺に学校を案内してくれた。
他の奴らも、全員面白い奴らばかりだった。

「……あばよ……なんつってな……」

少し気取ったセリフをいい、背を向ける。
……その時だった。

「あ! お前は!」
「よりによって……結界を張っているこんな時に……」
「一瞬結界が途切れたと思ったらこういうことだったんですね」

なっ!? あいつらは確か”ソーナ”とか言う奴の仲間だったか……!?
こういう時だけは不幸は引っ込んでいて欲しかったってのに!
俺は奴らとは逆方向に走る!
奴らは何か言っていたが、無視して走り続けた……
たのむ! 今回は……今回だけは本当に……不幸、来ないでくれっ!


「む? ……ふん、結界が一瞬途切れたから何かと思えば……人間か」

来るなっつったろうがぁ!? ……ええいしょうがない!
俺は鉄甲類を付け、戦闘態勢を取る!
……ん? なんか色とりどりな髪を持つ人々がこっちに……? あれは……っ!?

「なっ!? お前! また来やがったのかよ!」

それは俺の台詞だっての! どっちかっつぅと来てたのお前らだろうが!
……よく見ると茶髪も含めて全員ボロボロだな……目の焦点が合ってない奴もいる……

「追ってきたか、魔王の妹よ。
だが、もうお前らは後回しだ……今はこの人間に少々興味がわいた。」

さっき、何かと思えば人間か、つってたろ!? 興味ないんじゃねぇのかよ!?
……
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