幕間
Trick@01_西折信乃はダメな人間じゃない
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朝食は和風に雑穀米と焼き鮭、味噌汁に野菜炒めで他に副菜が3品。
栄養バランスも取られている。
「おはよう♪ ってもう起きてるじゃん♪」
7時半、美雪が寝室に入ってきたときには信乃は上半身を起こしていた。
「・・・・・」
信乃は無言で美雪の横を通り過ぎて洗面所へと杖を使いながら歩いた。
その後の食事も無言。食後はすぐにベッドに戻って目を閉じる。
美雪は食器を洗った後、血圧など信乃の健康状態を調べてノートPCへと入力。
一応、医者の代わりとして自分が側にいることを忘れていないようで、その表情は
先程までとは違い真剣なものだった。
「体調に異常なし。足の血行もいいみたいだし、筋肉組織内の血の塊も半分以上は
抜けた。このままだと2週間もかからないみたい。
うん♪ 順調に回復してる♪」
診察後にはいつもの無邪気な笑みを信乃へと向ける。
信乃は無表情、いや、少し悲しそうな顔をして美雪を見返した。
美雪はその表情に気付いたが表には出さずに
「それじゃ、お薬を塗るよ♪」
そう言われて信乃は立ち上がり、自分でズボンを脱いだ。
下半身は下着一枚。ちなみにボクサーパンツ。
ズボンを脱いだ後、再びベッドに横になる。
女性の前でそんな恥ずかしい状況でも信乃は目を閉じて無反応を通している。
「ん〜昨日も言ったけど、もう少し嬉し恥ずかしのリアクションはないの?
私は医者として研修を受けたから平気だけどさ〜」
美雪は呆れたように言って、少し赤い色の塗り薬を信乃の足に塗り始めた。
信乃は薬が効かない体質。
だから漢方薬のように素材の特性を利用した薬を作っている美雪が世話をすることになった。
この赤い薬もとうがらしの成分で血行を良くしたり、その他の成分で足の回復を
速めている。
昨日から塗り始めたが、効果は高くてあと数日あれば歩ける状態になるだろうと
美雪は思っていた。
信乃と薬の相性がいいのかもしれない。
薬が信乃に効果を示して、一番うれしいのは美雪だった。
自分の作った薬が、薬の効かない信乃に効いている。
塗り込みながらマッサージをするその顔は満々の笑みが浮かんでいた。
ただ男の素足をマッサージしながら笑っている姿は少しいだけエロいと作者は思った。
さらに翌日
昨日と同じように信乃の食事作りや身の回りの世話(掃除洗濯の家事を含めて)をして
美雪は過ごしていた。
信乃は家に帰ってから一度もしゃべっていない。
信乃の無反応に気にすることなく接している美雪。
そんな状態を先に破ったのは信乃の方だった。
「うん♪ 足は回復してるね♪
これなら明日から杖なしで歩いて
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