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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十二話 Me262 V1
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指摘すれば、バルクホルンやミーナは大きく衝撃を受けるだろう。しかし――

「あ、あの! ミーナ隊長」
「なにかしら、沖田さん」

 和音は意を決して口を開く。

「ジェットストライカーの件に関して、私から一つ提案があります」

 その途端、食堂の全員が和音に注目する。

「そうか、そういえばこの部隊の中で最もジェットストライカー運用の知識と経験があるのは沖田だったな。よし、何か意見があるなら言ってみろ、沖田」
「そうね、F-15を試験させてくれたのも沖田さんのおかげだし、何か考えがあるのかしら?」

 スプーンを置いて先を促す二人を見据え、和音はおもむろに席を立ってバルクホルンの下へと移動する。訝しげな表情をする皆の前で、和音ははっきりと、そして力強く言った。

「――提案というのは他でもありません。あのジェットストライカーは危険すぎます。わたしは、ジェットストライカー運用試験の即時中止と、バルクホルン大尉の飛行停止を提案します!!」

 その瞬間、食堂は文字通り凍りついたように静まり返った。
 一種異様な静寂が場を支配し、一体どうしたんだと言いたげな視線が和音に集中する。

「な、なにを言ってるんだ沖田!! あれはカールスラントの希望だ!! テストを続行するのは当然だろう!!」

 真っ先に我に返ったのはバルクホルンだった。拳を握りしめ、凄まじい剣幕で反論する。
 バルクホルンだけではない。坂本やミーナもそれに続いた。

「落ち着け沖田、それにバルクホルンも。……一体どうしてそう思うんだ、沖田?」
「私たちにとってジェットストライカーは未知の領域よ。それは分かっているけれども……どういうことなのかしら?」

 和音はそれに答えることなく、無言で右手を突き出して見せる。

「……何のつもりだ? 沖田少尉」
「握ってください」
「なに……?」

 眉根を寄せたバルクホルンに対し、和音は努めて冷静に語り掛ける。

「今の大尉が出せる精一杯の力で私の右手を握ってください」
「ふざけているのか? 私の固有魔法を知らないわけじゃないだろう?」
「そうだよ! いくらなんでも本気のトゥルーデに握られたら怪我しちゃうよ!」

 エーリカも強く反論するが、和音は耳を貸さなかった。
 やがて根負けしたのか、バルクホルンがやれやれと首を振って右手を握る。
 しかし、その表情はすぐさま驚愕の物に変わった。

「そ、そんな馬鹿な……なぜ、どうして力が入らない!?」

 精一杯、顔を真っ赤にして握っているというのに、和音は至って涼しげな表情のままだ。
 これには流石に驚いたようで、全員がバルクホルンの下に駆け寄った。

「どうしたのトゥーデ!? 体の具合が悪いの?」
「いや、そんなこと
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