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MASTER GEAR 〜転生すると伝説のエースパイロット!?〜
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に驚いていた。

「……正体不明機一機と『敵』五体がこちらに向かって接近中だって!?」

 正体不明機というのは一体何なのか分からないが、「敵」という単語には一つだけ思い当たるものがあった。

「……敵って、もしかして『ゴーレム』のこと?」

 ゴーレム。

 それはゲームのマスターギアに登場する敵モンスターの総称だ。

 ゲームでは「突如現れて人類に対して無差別に襲いかかってくる宇宙生物」という設定で、鉱物や金属で作られた彫像のような外見をしていることからゴーレムと呼ばれている。

「そうだ……ここがマスターギアの世界でサイクロプスとリンドブルムがあるんだったら、敵であるゴーレムだっているはずだよな……」

 ハジメは今気づいたように呟くと、サイクロプスの機体を正体不明機とゴーレムが近づいてくる方に向けて前方の景色を拡大してみせる。

 正体不明機は一隻の小型の宇宙船で、いたるところに攻撃を受けた痕が見られた。そして五体の敵はメタリックブルーに輝く古代ヨーロッパの兵士のような外見をしていて、手に持っている武器を振り回しながら小型の宇宙船を追っていた。

「メタリックブルーの体のゴーレム。『ブロンズ』クラスか。だったら大したことはないか……?」

 ゴーレムはその体を作る材質によって力量が異なる。

 そして今モニターに映っている五体のゴーレム、体の材質が青銅でできているブロンズクラスのゴーレムの力量は全体から見て下の方だ。ゲームのマスターギアでは初心者の頃からそれこそ何百体のブロンズクラスのゴーレムを倒してきた。

「ゲームと同じとは限らないけど……でもあの宇宙船を見捨てるわけにはいかないよね。……サイクロプス!」

『………!』

 ハジメはモニターに映る宇宙船を見た後サイクロプスに命じ、主の命令に応えて鋼鉄の巨人が右手に持つ巨大なクロスボウの外見をした銃を構える。

「悪いけどこの距離はサイクロプスの独壇場だ」

 マスターギアは頭、胴体、右腕、左腕、下半身の五つのパーツで構成されていて、各パーツにはそれぞれ専用の武装か特殊機能が備わっている。

 今サイクロプスが持っているビームライフルは右腕専用の武装、長距離狙撃銃『ヘラクレス』。ギリシャ神話最高の英雄の名前を冠するその銃は、ゲームのマスターギアでトップクラスの射程距離と威力を誇るハジメの、サイクロプスの愛銃だった。

「何でこの機体がサイクロプス(単眼の巨人)という名前なのか教えてあげるよ。……サイクロプス、狙撃モード」

『………!』

 サイクロプスの頭部が百八十度回転して後頭部が前面となる。そしてそのまま後頭部が変形し、単眼の巨人の名前にふさわしい一つ目の超精密カメラアイを持ったサイクロプスのもう一つの顔とな
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