魔法先生ネギま!
0313話
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目の前に広がる光景は圧倒的な絶景だった。遠くに見える山々や京都市内が一望出来る。そして森に包まれるようにそびえ立っているかのようなその姿。即ち、清水寺。
「うわぁ……」
俺の隣にいる釘宮もまた、その絶景に息を呑んでいる。
とは言え、ただの女子中学生がその光景をぼーっと眺めている筈も無く……
「これが清水寺かぁ」
「飛び降りるアレか!」
「誰か飛び降りれ!」
「では、拙者が」
「おやめなさい!」
さすがは3-Aというべきか、ノリだけで長瀬が清水寺の舞台から飛び降りようとしてあやかに突っ込みを食らっていた。
そのすぐ近くでは何かのスイッチが入ったかのように綾瀬が清水寺の説明をぺらぺらと口に出している。どうやら清水寺の舞台から飛び降りても生存率は85%とかなり高いらしい。本当に意外だな。良く『清水の舞台から飛び降りる』という言い回しがあるだけにその生存率は予想外だ。
「アクセル君、この先に恋占いの石があるという話ですので是非一緒に行きましょう!」
そんな風に考えていると、いつの間にか隣にやってきたあやかが俺の手を引っ張って先へと進んでいく。もう少し景色を眺めていたかったんだが……そうも思ったが、既にクラスの殆どが先に進んでいる以上は俺だけ残っても皆を困らせるだけだろう。
「分かったからそう引っ張るな」
そう言いつつも、清水寺の順路と書かれている通路を通りえんむすびの神、地主神社と書かれている場所へと辿り着く。
と、通路の真ん中に何やら大きめの石が埋まっているのが見える。
「これは何だと思う?」
「さぁ、なんでしょう?」
あやかと共に首を傾げていると、明石がこちらへと近寄ってきて答を教えてくれた。
「いんちょ、いんちょ。この石から向こうの石まで目を瞑って辿り着けば恋が成就するんだってさ」
「何ですって!?」
「恋が成就、ねぇ」
パッと見、向こうの石までの距離はざっと20m程度はある。この距離を目を瞑って進むというのは一般人にはちょっと厳しいんじゃないんだろうか。
「では、早速私が挑戦しますわ!」
「あ、いいんちょずるい。私もやるー」
「わ、私も……」
あやかがそう立候補すると、佐々木や宮崎もやる気になったのか目を瞑って進み始める。あやかはともかく他の2人の目的はネギだろう。
「ほら、円も」
「いや、だから私は……あぁ、もう。分かったわよ。でもいい? 別に私はいいんちょの同類じゃないんだからね。あくまでも修学旅行の記念にやるだけだから、そこの所を勘違いしないように」
「はいはい、分かったからほら早く。まき絵や本屋ちゃんはともかく、このままだと委員長に先を越されちゃうよ?」
「あー、もう!」
釘宮もまた、柿崎に焚きつけられ
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