−機械戦士−
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が、気になったので近くの先生に聞いて見ると。
「いやあ、なんだがデュエル場の機械の調子が悪くてね。すまないが、直るまで待ってくれないか。」
「でしたら、俺が見てみましょうか? 機械には詳しいんです」
先生方は少し考えたものの、門外漢な自分達が見るよりも、わざわざ言って来た俺に見せた方が良いと思ったのか、意外とあっさりとデュエル場を見ることを許してくれた。
……そしてそんな様子を、もう合格が決まった彼女、天上院明日香は見ていた。
明日香は、新入生の実技テストを見に来ていた。だが、今年の一年生のレベルはあまり高いとは言えず、亮の弟というのも期待したほど強くなく、オシリス・レッドでギリギリだろう。退屈なのでそろそろ帰ろうかと思ったけど、一応最後まで見ることにした。
「モンスターで直接攻撃!」
「ぐあああああ!!」
新入生のトップ、三沢大地のデュエルが終了する。流石はトップというべきか、彼のデュエルは一見してレベルが高い。
「流石は新入生のトップ、三沢大地だな」
「ええ…あそこが、最後のデュエルのようね」
デュエル場の不具合で遅れていた場所だ。そこに立つ生徒…二番、黒崎遊矢。髪の色は漆黒のショートカット……顔立ちはまあまあ。そんな生徒、黒崎遊矢のデュエルが始まった。
「これより実技テストを始める。勝敗は結果に関係が無いから、落ち着いて、いつも通りのデュエルをするんだ」
サングラスをかけ、青い服を着た先生が遊矢に向かって言う。遂に迎えたアカデミアの実技テストに、俺は一息深呼吸を入れた。
「はい。分かりました」
「「デュエル!」」
「先行は君に譲ろう」
「どうも。俺のターン、ドロー!」
先攻を譲られた俺がまずはドローする。集まった六枚のカードを吟味しながら、まずはモンスターをデュエルディスクにセットする。
「よし、頼むぜ…俺は《マックス・ウォリアー》を攻撃表示で召喚!」
三つ叉の槍を持った機械戦士が現れる。その瞬間、会場からどよめきが走った。
(やっぱりか…)
この会場のざわめきは遊矢が予測していた通りの状態だ。
「え〜と、君」
聞きづらそうにしながらも、試験官の先生が遊矢に尋ねだした。自分の予想が外れていることを祈りながら。
「まさかと思うが、君のデッキは…」
「お察しの通り、ウォリアーと名の付いた戦士族中心の、【機械戦士】デッキです」
その遊矢の一言によって会場のざわめきが更に大きくなる。受験を終えて見学していた受験生だけでなく、先生や上級生からも例外なく。
――おい、確か【機械戦士デッキ】って……
――ああ。噂のデュエルモンスターズ最弱のテーマデッキだ。
――え、あの
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