20
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「せあああああっ!」
「硬ッ!何コイツ!?硬ッ!?」
「うるせぇ黙れそこぉおおお!!!」
「ひいいいい」
ボスへの恐怖より私への恐怖が上回っていた?
んなの知らないね。
さっさと倒せッ!!!
高速斬撃、神聖剣、二刀流。
三つのユニークスキルが合わさった戦力でも、ボスは全く揺るがない。
ホント・・・硬いんだよっ!!!
私は隣のレオに、一歩下がれ、と目で合図する。
ソードスキル無しの、旋回斬り。
全開で、20連撃分。
私が攻撃するたびに、一割の半分くらいは削れて行く。
このペースなら、問題なく勝てるだろう。
「っ2本目ぇえええ!」
私が叫び、剣を振りかざしたのと同時に、二本目のHPバーが消滅する。
隣を見ると、レオも必死の形相で剣を振りまくっている。
さらにその向こうでは、兄とアスナさんが完璧に同じ動きでボスの鎌をはじき返し、攻撃している。
兄の二刀流も、癪だけどヒースクリフの神聖剣も、今はとても頼りになる。
見れば、残るボスのHPは5割。
私はこんな状況でも、ちょっとした遊び心を持って、レオとすべるように疾走した。
高速斬撃とレオのソードスキルで、残りのHPを全て吹き飛ばす。
ボス、ザ・スカル・リーパーは、真っ青なポリゴンを散らして消えていった。
私は後ろに跳び、ガクン、と腰を下ろした。
「っ・・・・勝った・・・・?」
「勝ったよ・・・・」
でも、何時ものようにバカ騒ぎをして喜ぶものは居ない。
クラインが、何人死んだ?と、誰かに問う。
兄はウィンドウを開き、数を数え始めた。
・・・程なくして。
「・・・14人、死んだ」
かすれた兄の声が、部屋に響き渡った。
私はレオと顔を見合わせて、同じ考えをしていることを確かめた。
――このままだと、100層にたどり着けるのはただ一人――
二刀流使い、つまり、兄のみ。
残り25層も保つわけが無い。
ならば、ここで。
私が立ち上がろうとしたその時、兄が静かに剣を握った。
「お兄ちゃん・・・・?」
兄はダッシュの姿勢を取った。
私は兄がやらんとしていることを感じ取り、同じくダッシュの姿勢を取る。
「レオ、ゴメン」
私の謝罪は、兄の謝罪に重なった。
私と兄はお互いの行動を察知した。
(・・・いいの?)
(間違いないはずだ)
(・・・そう)
(じゃあ・・・・・)
((行くぞ!!))
ズン、と、重たい音がした。
兄が、ヒースクリフの正面からワザと反応できるよう大げさに近づき攻撃する。
案の定、ヒースクリフはそちらに反応し、盾で防いだ。
・・・この前みたいに、剣で防がれることは無いからね!?
私は心の中で叫ぶと。
「はあああっ!!!」
右手の両手剣を、物凄
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ