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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十一話 夜間飛行A
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つの間にこの部屋に侵入したというのだろうか。恐るべきスオムスのウィッチである。

「心配すんなっテ。ちょっと確かめるだけだからサ。……どれどれ、50年後の扶桑の魔女はどんぐらい育ってんダ?」
「や、ちょ、エイラさん……やめ……っ!! あっ……ぁぁ……うぅん……っくぅ!! どこを……触ってるんですかァ!!」
「あ゛〜これだから扶桑のウィッチはやめられないんだよナ〜」

 エイラの魔手に全身をくまなく弄ばれた和音。肌蹴てしまった寝間着の襟元を正しながら、和音は顔を真っ赤にして毛布を頭からひっかぶる。

「……エイラさんて、本当にいやらしい人なんですね。わたし、知りませんでした」
「お、おい、そんなに怒るなっテ。ちょっとしたスキンシップじゃないカ」

 ムスッとしてベッドの上で丸くなる和音に、今度はエイラが慌てた。先輩として、可愛い後輩を弄ってやれという悪戯心のなせる業だったのだが、ここまで不機嫌になるとは思っていなかったのだ。エイラにとって、新人の胸を揉むのは朝日が昇るのと同じくらい当然の事だったのである。

「じゃあ同じことをサーニャさんにもしてるんですか!?」
「エッ!? ば、馬鹿!! サーニャにそんなことできるわけないダロ!!」
「ほぉら出来ないんじゃないですか!!」
「そ、そんなことないゾ! 私だっていつかはサーニャの胸を……」





「――エイラ、その話、詳しく聞かせて頂戴」





「「――っ!?!?」」

 なぜここでその声がするのか。ギョッとした二人が恐る恐る振り向くと、クローゼットの影からゆらりとサーニャが姿を現す。猫ペンギンのぬいぐるみを抱いたまま立つサーニャは、しかし一種異様な存在感を醸し出している。

「さ、サーニャ……いつからそこに居たんダ……?」
「エイラが沖田さんの胸を揉み始めたあたりから、ずっと」
「最初からいたんじゃないですかっ!!」

 北欧のウィッチは不法侵入の技能を学んでいるのだろうか? いや、そんなはずはない。

「坂本少佐から、沖田さんの部屋が夜間専従班の待機部屋だって言われたから……」
「ああ、なるほど……」

 力なく頷く和音。そう言う理屈なら仕方がない。
 問題は、ガクガクと震えているエイラの方で――

「こ、これはその、違うんだサーニャ。ちゃんと、ゆっくり話し合えば分かるっテ……」
「――そうね、出撃まで時間はたっぷりあるわ。だから……」

 ニッコリと微笑んだサーニャは、小さくなって震えるエイラに向けて言った。

「ゆっくり、お話しましょう?」






 個性的なウィッチは世界に多くいるが、まさか頭に大きなタンコブを乗っけて空を飛んだことのあるウィッチなどそうはいないだろう。
 スオムス
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