プロローグ
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嗚咽混じりに聞こえたその声に響は渉をはがすことはせず、ただ渉の背中をポンポンと軽めに叩きながらあやした。
だが唐突に響と渉の耳に教師達が騒ぐ声が聞こえた。渉も泣く事をやめ声のするほうを響とともに見る。そして二人で教師達の元へ行くと、響の担任教師である教師に静かに告げられた。
「響さんそれに渉さん。驚かずに見てほしいのだけれど……」
そういうと教師は端末の画面を開く。そこに載っていたのは衝撃の事実だった。画面を見た響が目を見開く。その横で渉が記載されているものを読み上げる。
「IS適正……SSランク……」
渉が読み上げたと同時に響が教師達に詰め寄る。
「どういうことだ!?ISのランクってのはS判定までじゃねーのか!?」
怒気を孕んだ声で響は教師達に詰め寄るが教師達もわけがわからないという風に首を振るだけだった。
「こんなことってありえるんですか?」
渉が響の担任に聞くが担任も首を横に振りながら言った。
「いいえ。私達もこんな表記は見たことがないわ。それにあの光もね……でもとにかく、このことは私達の手に余ります。よってこのことはIS学園に報告します」
「な!?ちょっと待てよ!何も私はIS学園になんか……!!」
響がそう言ったところで担任教師が響に語気を荒げながら言った。
「もしもこのことが政府の研究機関にバレでもしたらあなたは一生そこで実験体にされる可能性があるのよ!そんなことに私達もなってほしくないの!!」
その言葉に他の教師も頷く。教師達を見た渉も響に視線を向ける。
「……ああ。わかったよ行けばいいんだろIS学園に」
そうして響はIS学園に入学することが決まった。
そして現在に至るわけだ。響のランクのことを知っているのは学園の上層部そして一部の教師だけだ。公には響のIS適正はAランクということになっている。
「……つーかIS学園って普通の勉強もするんだなー」
突っ伏しながらそんなことをつぶやくと響はため息をついた。
……大体ISの操縦なんざわかるわけねーっての。入学前にもらった資料だって何とか覚えたぐらいだし。
「な……さめ……き」
……ああ。勉強に着いていける気がしねーわ。まぁ中学でも喧嘩ばっかでまともに勉強してないけどサ。
内心でこれからの学園生活を心配と中学のときを思い出していると頭上に何かが来る感覚がしたので響は咄嗟に頭をずらす。
すると先ほどまで響の頭があったところに黒い板状の物体が結構な速度で振り下ろされた。
「あぶな……。なんだよ」
振り下ろされたものの持ち主をたどり睨むとそこにいたのは黒いスーツに身を包んだ凛々しい面持ちの女性だった。
「
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