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銀色の魔法少女
第七話 友達
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のは」

 いけない、どうも私は考えていることが顔に出やすいタイプらしい。

 余計な雑念を捨てて、今はこの時間を楽しむ。

 私の平和な日々、新しい友達、楽しい時間、これらを邪魔するのならばたとえジュエルシードでも私は全力で排除する。

 私はそう心に強く誓った。

 

side クリム

「!!? 何か今、私以外に対する遼の好感度が急上昇したような気がします!」



side 刃

「!? 今、俺の女の子たちが寝取られたような感じが! くそ、この縄が邪魔で動けない!」

 俺は何度も強く体を揺さぶるが、教師が来るまで椅子に縛り付けられたこの体が解放されることはなかった。



side なのは

 今日はとってもいい日だったの。

 遼ちゃんとお友達になれたし、楽しくお話できた。

 アリサちゃんがあいつを縛り付けたおかげで邪魔も入らなかったし、本当にいい一日だったの。

「?」

 そこまで考えて、私は何かを忘れているような感覚に襲われる。

 ジュエルシードのことはもちろん覚えているし、遼ちゃんに兄妹がいないこともちゃんと聞いた。

 なのに何を忘れているんだろう?

 不思議に思いつつも、何を忘れているのかさっぱり分からない。

 そんなもやもやを残したまま、私は家に帰っていったの。

 彼女が、大怪我をする前のお父さんと同じ顔をしたのを気づかないフリをして。



side 遼

 夜、私は寝静まった街を駆け抜けていた。

 仮面をまとって姿を消し、目を凝らして目的のものを探していた。

 この街にまき散らされたジュエルシード、一体何個あるか分からないけれど、このままにはしておけない。

 今日、私にも友達が出来た。

 彼女たちと話すのはとても楽しかった。

 いつも以上に楽しかった。

 けど、日常と言うのものはちょっとしたトラブルで呆気なく崩れ去る。

 私は幼い頃にそれを実感した。

 私がもっと気をつけていれば。

 私がもっとちゃんと言えば。

 私がもっと本気で両親を止めていれば。

 あんな悲劇は起こらなかったはずだ。

 クリムは今でも自分を責めつづけているようだけれども、あれは彼女の責任じゃない。

 あれは最初から決まっていたこと。

 彼女が起動したら自動で発動する防御装置。

 触れたもの全てを焼き尽くす『ローゲの炎』。

 ジュエルシードも彼女も同じロストロギア、担い手次第では全てを破壊できる存在。

 私が努力するだけで危険がなくなるなら、私が頑張ればそれでいいのなら。

 私は迷わず、茨の道を進む。

 たとえ誰が邪魔をしても、


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