第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第41話:多角的視野ッス
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る師匠の下へと……
この時代の勇者の胃は、この俺が守ってやらないと!
ウルフSIDE END
(船上)
アリーナSIDE
船尾方でクリフトと二人、お喋りを楽しんでいると……
中央付近からリュカの歌声が聞こえてきた。
相変わらず綺麗で巧い歌に、クリフトと共に聴き入ってる。
クリフトの胸に耳を当て、リュカの歌に合わせて心臓の鼓動を楽しむ。
彼の手が私の頭を優しく撫で、更に強く抱きしめてくれる。
最高の一時だ……
だが心地よい時間とは短く終わるモノで、音楽を奏でる中央付近にモンスター達の気配が!
クリフトの瞳を見詰め互いに頷き合い、ダッシュで中央付近へ駆け付ける。
そこは勿論戦場だった!
進行方向右側からは『首長竜』が船に半身を乗り上げ、皆に向かって火の玉を吐き出す!
しかしミネアのバギマにより火の玉は打ち消され、逆に切り刻まれている。
そしてトドメはブライのヒャダルコ。
左側の甲板には、『トドマン』が2体乗り込んでおり、シンとマーニャ相手に戦っている。
敵の怪力を、剣や盾を使い受け流すシン……マーニャはギラを連発し、トドマンにダメージを与えている。
そこへクリフトがスクルトを唱え参戦!
防御力が上がったシンは敵の力を物ともせずに、強烈な一撃を浴びせトドマンを1体倒しきる。
出遅れた私は颯爽と踏み込み、ある程度ダメージを負っていたもう一体の敵を蹴り飛ばす!
会心の一撃だった……遙か彼方の海面に飛んでいったトドマンは、そのままあの世へと旅立ち戦闘は終結する。
「すげー嬢ちゃんだな……あの巨体をあそこまで蹴り飛ばすとは!」
私の蹴りを見て驚いてたのは、ウルフと呼ばれるリュカの弟子(部下? 義息?)だ。
きっと私の強さに惚れ惚れしたのだろう。
「本当に女かよ……」
だがしかし、続けて出てきた言葉に私は激怒する。
「な、何だと!?」
振り返り奴を睨みながら腕まくりをし、臨戦態勢になる私。
すると奴も剣を抜き、私の方に近付いてくる。
即座に間合いを詰めた私は、拳と足を駆使し連撃を試みる……が、全てをアッサリ躱され私は無防備状態になってしまった!
その瞬間“ザシュ”という音と共に、私の後方で何かが切り落とされた。
咄嗟に振り返り、自身の無事を確認する私……
だが何処にも怪我は無く、私が切られた形跡はない。
では何を切ったのか?
慌てて周囲を見渡すと、ウルフの足下に『突撃魚』と呼ばれる魚状のモンスターの死骸が……
「撤回する……やっぱり女の子だ。戦闘が終わると直ぐに気を緩め警戒を怠る。お姫様だなぁ……」
どうやら彼は、海面に漂っていた敵の気配を感じており、戦闘が終わったと思い込んで隙だらけになった私を助けてくれた様だ……
く、悔しい……
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