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鋼殻のレギオス 三人目の赤ん坊になりま……ゑ?
初めての都市
子供先生シキ
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剣帯に吊ってある錬金鋼を弄りながら、一段落するまで口を出さないように努めていた。
「なるほど、理由はわかったわ。その子が物凄い武芸者だってことは信じられないけど」
 まぁ、そうだなとシキは心の中で返答する。
「私も半信半疑なんだが、あのバンクルトさんお墨付きだからね」
「あら、それは凄いわね」
 帰りたい、とシキは猛烈に思っていた。
 今まで、猛烈に個性がある人物たちと接してきたせいか、メイガスやアイナの一般人ぶりはシキには眩しく見えた。
「さて、あなたの話は聞いた。じゃあ、シキちゃん」
「……ちゃん?」
 錬金鋼を弄っていた手を止めて、シキはアイナを見る。
 アイナは、不思議そうな顔でこちらを見ていた。
「だって、あなた女の子でしょう?」
「……メイガスさん、俺の性別って言ってたか?」
 ふい、とメイガスが物凄い勢いで顔を逸らすので、シキはため息を吐きながら勘違いしているアンナの考えを訂正する。
「俺は男です」
「……えっと? ごめんなさい、もう一度言って」
「お と こ で す」
 分かり易いように間隔を開けて言った。
 その言葉を理解したアイナは一回動きを止めると、勢いよくシキに飛びつき全身で抱擁を始めた。
「嘘!? あっ、ホントだ! 実在したのね、男の娘って! あらまー、こんな可愛い顔しちゃって! 髪もいい匂いするし、肌も柔らかいわね!! でも筋肉はしっかりしていて凄いわねー」
 全身をまさぐられるシキは目を白黒させながら、アイナにされるがままとなる。
 実際、振りほどこうとすればできるのだが、それをするとアイナに怪我をさせる方法もあるし、シノーラに比べたら可愛らしい抱きつき方だ。
 メイガスはその様子を見て、微笑んでいた。微笑んでいないで止めて欲しいが、まったく言い出さないので、シキはアイナの腕を叩きながら離してくれと合図する。が、依然として離さない。
「なにこの服? あっ、戦闘着ってやつ? 腰にジャラジャラと錬金鋼もつけてるし……もしかしてこれはファッションなの?」
 戦闘用です、とシキは言いたいが、段々と首が締まってきて苦しくなってくる。
 ちょっと、目の前が白くなったとき、アイナは首から手を外してくれた。咳き込みながら、息を吸い込むシキ。
「ごめんなさいね、少しテンション上がっちゃって……いいわよ、泊まっても」
「おお、やったね、シキ!」
「はぁ」
 それだけしか言えない、あまりにも唐突過ぎてシキの頭がパンクしそうになっているせいかもしれない。
 とりあえず、シキはメイガスの家に泊まれることになったらしい。
「いや、でもいいんですか? 見ず知らずの孤児なんかを泊めて」
「いいのよ、遠路はるばるまで来たあなたが、ウチの人と出会えたのは何かの緑。まっ、本音はあなたみたいな可愛い子なら
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