プロローグ『地雷がたっぷりな世界……だったはず』
[3/4]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」
「?」
ふとそんな言葉が頭に浮かんだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
魔法世界、火星に位置するそれはそれは今戦争状態にあった。
北のメセンブリーナ連合と南のヘラス帝国。些細な誤解といさかいから始まった大戦は激化し、ついに世界を南と北に二分するほどの戦いへと化したのである。
そんな中、無辜の民を守るために立ち上がった集団がいた。
名を『紅き翼』と言う。
弱冠14にして千の呪文を手繰ると言う最強の魔法使いナギ・スプリングフィールド。
その師であるゼクト。
ヘラス最強の元剣闘士の傭兵、ジャック・ラカン。
旧世界日本の刀使い、魔を刈る神鳴流剣士、近衛・詠春。
歩く魔導図書館、アルビレオ・イマ。
以上の4人で構成されるパーティーは瞬く間に成果をあげた、しかしそれをもってしても上回る帝国の国力、そしてなによりも魔法力は凄まじく侵攻は圧倒的であった。
帝国の真の目的である連合との国境線に位置する国、彼ら古き民の文明発祥の聖地『オスティア』を巡る侵攻こそ失敗に終わるものの帝国は大規模転移魔法の実戦投入に踏み切り、全長300キロに渡る巨大要塞『グレート=ブリッジ』を陥落せしめる。
連合にとっての最大の痛手に連合上層部は戸惑うが、前線に復帰した『紅き翼』によって戦況は逆転した。
反転、連合は帝国領内へと攻め入り、前線を大幅に押し上げる事に成功する。
そんな英雄達と三日前から行動を共にする無音拳の達人、ガトウ・カグラ・ヴァンデンバーグを師に持つタカミチは師であるガトウと共に連合の首都であるメガロメセンブリアのゲート施設にいた。
ゲート、旧世界地球と魔法世界を繋ぐもの。後はサムライマスター近衛詠春の故郷への道。
幼いタカミチにとってゲートと言うのはその程度の認識であるが、パーティーのメンバーであるアルビレオ・イマが用がある、と言って自分と師を連れてきたのである。
最初こそ行く気は無かったものの、それを言うのも憚られた為に断ることも出来ず今に至る。
「おい、来たぞ」
なんて考えてる内にアルビレオは用事を済ませたらしく師に呼ばれる。そこまで長い用事でも無かったのか、まだ5分かそこらしかたっていない。
そうして施設内の時計から顔をアルビレオに向け、
「あれ……?」
同い年であろうか、自分と同じ背丈の人影が魔法使いの側にあった。黒いフード付のローブを纏っている姿からは男の子か女の子かわからない。
「用事は終わったか?」
「ええ、ちょっと旧友に頼み事をされまして。弟子の魔法の知慧を広めて欲しい、と」
と言うことはこの子は魔法使いなのだろ
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ