2 こんなのSAOじゃないよbyアスナ
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たアスナへ血盟騎士団団長ヒースクリフ直々の召集メールが届いた時の落胆と衝撃はあまりに記憶に新しすぎる。
そこで手渡されたのがシラへの届け物だった訳だ。
「贔屓にはしてもらっていますね。たまに情報と引き替えに装備を譲っていただいたりする程度です」
「団長とも顔見知り……」
シラの友人関係はどうなっているのか。アスナとキリトは顔を見合わせ青い顔を確かめあった。
「今回、私がパーティーを組んでいる理由もヒースクリフさんに頼まれたからですし」
「頼まれた?」
キリトが聞けばシラは声を若干変えて――恐らくはヒースクリフの声を真似て――喋り出す。
「『アスナ君の勉強の為に君の戦い方を見せてあげてくれないか。対価として74層のモンスタードロップ武器をアスナ君経由で譲ろう』というメッセージが来たんですよ」
「太っ腹だな。一回パーティー組むのに最前線モンスタードロップか」
それほどの価値があるのだろうか。いや、あるのだろう。
この目の前の男は剣の世界には存在しないはずの魔術師なのだから。
シラの歩みが止まる。それとほぼ同時にキリト、一歩遅れてアスナも止まる。
「一匹いますね」
「どうする。立候補いないなら俺がやるけど」
「……この戦闘マニア」
ギリギリ影が見えるか見えないかの遥か遠くにいるモンスターを一瞥――プロテクションボア、一階層のフィールドに出現していたフレンジーボアと同系統のモンスターだ――アスナがやれやれと何とも言えない視線を向ける。それを受けてぎこちなくなった笑顔でシラに尋ねる。
「シラは?」
「私がやります。ヒースクリフさんからの条件はアスナさんに戦いを見せることですから」
それだけ言うと戦闘体制に入る。
彼の取り出したのはピック。指に挟み込み構えをとる。
キリトはよく知っている投剣基本スキル「シングルシュート」の構えだ。
「こんなところから届くの?」
「ギリギリ射程に入ってます。実はシングルが投剣スキルの中で一番射程が長いんですよっと!」
スキルが発動。誤たず、遥か遠くのモンスターに直撃しHPが十分の一程削れる。相手も攻撃されたことでシラをターゲット。こちらへと突っ込んでくる。
「どんどん行きますよ」
今度は両手にピック。投剣スキル「ダブルシュート」が発動。更にプロテクションボアに直撃。既にHPは半分か。
「最後はこれですね」
構えるのは槍。重戦士タンクが持つような無骨な大槍だ。
スキル発動。投槍上位スキル「ブレイブランス」
黄色の光を帯びた大槍が凄まじい速度でボアの額に命中。残りHPは消し飛び、ポリゴンとなり砕け散った。攻撃すら許さない圧倒的勝利。
「ね、ねぇキリト君」
「何?」
「SA
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