魔法先生ネギま!
0311話
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らせるのかと考えると、確かにネギには話さない方が得策だろう。
「まぁ、それについては否定出来ないな。で?」
「うむ。私が魔法薬で調整が完了したぼーやの血を飲んだら以前のように腕を出せ。アクセルの血でぼーやの血を強化して一時的にだが登校地獄を正常な状態に戻せる……筈だ」
そこまで言うと、ネギの血が入っている試験管を口へと持っていく。
その白い喉がコクンと動いたのを見て、俺もまた腕をエヴァの口の前へと持っていく。
チラリと一瞬だけ俺の方を見たエヴァが、そのまま腕にカプリと噛みつき数滴の血を口へと含む。以前にも言っていたように相当不味いようで、顔をしかめながら口の中の血を飲み込んでいく。微妙に目の端に涙が浮かんでいるのを見ると、子供を苛めているような気分になってくる。……いや、俺も今は子供なんだけどな。
「ぐぅっ!」
「マスター!?」
踞り、何かに耐えるように呻くエヴァ。そしてそのエヴァを心配して茶々丸が側に付く。そんな状態でエヴァが呻いているのが数分程続くと、やがてエヴァが何事もなかったかのように立ち上がる。
「……どうだ?」
「さて、どうだろうな。感覚的にはそう変化したように感じられないが……まぁ、そもそも登校地獄を正常な状態に正した訳だからしょうがないか。成功しているかどうかは、結局麻帆良の外に出られるかどうか、だな。……茶々丸」
「はい、マスター。荷物はここに」
リビングにあるソファの後ろからボストンバッグを取り出す茶々丸。
「良し、早速行くぞ!」
「って、ちょっと待て! まだ5時過ぎだぞ!?」
京都行きの生徒は、大宮駅に9時集合という事になっている。さすがにこの時間から行っても暇をもてあますだけだろう。
「何を言う、15年ぶりの外だぞ。それに行き先は京都なのだ。時間は幾らあっても足りん!」
いや、幾ら早く大宮駅に着いても出発時刻が決まっている以上は、見学に使える時間は変わらないんだが。
そんな事を内心で考えている間に、既に俺の目の前からエヴァの姿は消えていた。
「アクセルさん、朝からすいませんでした。私は早速マスターを追いますので」
「ああ、そうしろ。あの様子じゃ迷子になって大宮駅に着くのもいつになるやら」
そんな2人を呆れながらも見送り、まぁ、しょうがないかと内心で呟く。本人も言っていたが、15年ぶりの麻帆良の外なのだ。おまけに茶道部に入っていたり寝室に小さいながらも茶を点てる部屋があったりと日本文化を好むエヴァが、その代表とも言える京都へと行ける。エヴァにしてみれば関西呪術協会? 何それ? 美味しいの? って所だろう。
もし関西呪術協会の強硬派がエヴァの観光を邪魔する事にでもなれば……
「下手をしたら京都壊滅なんて事態もあり得る? …
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