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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
魔術師たちの安寧
黒守黎慈の変化
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は急な戦闘だったから仕方ない面もあるが、こちらから仕掛ける場合とかは特にそう心掛けよう。
てことで、方針に付け加えるのはこんな感じの内容でいいか?」
「……………………」
さっきとは別の意味で目を点にしているフェンサー。
なんだろう、俺がこんなことをいうのは意外だとでも言いたいのか。
そこまで自分勝手な振る舞いをした覚えはないし、結構互いに尊重し合った関係性を築けていたと思っていたんだが。
実質的な初陣、初勝利を収めたことだし、今まであやふやにしていたことももっとハッキリ決めておこうってことじゃなかったのか?
「いいわ、異論はない。直接戦闘や前線に出張るのは私の仕事よ。マスターは本来の役目に従事してちょうだい」
「ああ。あくまで後衛、後方支援という役目を逸脱するなってこったろ?
といっても人形兵のような例もある。サーヴァントはおまえで、それ以外の障害排除が俺の役割ってことで」
サーヴァント戦で後衛に準ずるといっても、それでは案山子になるようなものだ。
出来うる限りの支援手段を見つけ、それを危険のない範囲で実行するのがマスターの役目だろう。
こうした方針提案や作戦立案等、やることやれることってのは細かいけど結構ある。
もしかしたら多少は危険な行動も取ることはあるかもしれないが、それも応相談で考えましょうってことだ。
「よし、それじゃあ最後。朝食にする」
彼女と話しているあいだに結構時間も経った。
炊飯器の『もう炊けてんぞオラァ!』という自己主張のピー音がけたたましく鳴っている。
実は鍋をとろ火にかけていたので、後は味噌を溶かして豆腐を放り込み、玉子焼きを用意すればいいだけである。
「マスター、私食事は必要ないって言っ……」
「うっせうっせ、用意してやるから食えばかやろう。ふんわり玉子焼きには自信あるんだぞ」
フェンサーからの反論を封殺し、玉子焼きに取り掛かる。
玉子焼き用の四角いフライパンを取り出し、冷蔵庫に残っている卵数個を全部かき混ぜて投入した。
弱火でじっくり焼きつつ、最高の加減で包み畳んでいく。
「それにこの国には同じ釜の飯を食うって言葉がありましてね。仲良く飯は食いましょうってこった」
見た目寂しい朝食かもしれない。
だが必勝を期したふんわり玉子焼きで黙らせるため本気で取り掛かっている。
なんだかんだ文句垂れつつも食べることに異議申し立てはないようなので、今朝は仲良く朝食と相成ることになった。
最後までこんな関係のまま戦い抜けたらいいなと、そんな理想をぼんやりと考えていた。
「てめえ、玉子焼きに醤油以外をかけるとか
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