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グラールの神機使い
5-3
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ろ? 感応現象って」

 リンドウの発言も無視し、アラガミのような右腕を乱暴に握る。

「アリサ……君は感応現象の起こし方を知ってるだろ?」

「なら、リーダーも手伝ってください!」

 アツシの手も握るが、やはり何も起きない。

 すぐに手を離し、次を握ろうとした。

 しかし、アリサが掴もうとした手は逃げてしまった。

「……アネット」

「すいません、今の先輩は、冷静ではないと思います……」

 よく見ると、アネットの瞳は赤い。

「辛いのは、先輩だけじゃありません。みんな辛いと思います。でも、だからこそ、リュウジ先輩に近づくために、私たちは冷静でいないと、ダメじゃないですか?」

 フェデリコも続ける。

「僕も、できる限り協力しますよ。だから先輩、落ち着いてください」

「貴様らバカップルすぎるぞ」

 テラすらぼそりとつぶやく。せっかく真面目な雰囲気だったのに、2人の顔が一気に燃え上がった。

「テラ先ぱぁぁぁぁい!」

「す、すまん……」

 アリサも、一瞬考えてしまった自分が馬鹿らしくなり、ぶっきらぼうにアネットの手をつかんだ。

 その時、予想外の出来事が起きた。

「きゃっ!?」

 感応現象が起きたのだ。

 再び鮮明に映し出される光景。

 リュウジは、どこかのベッドに横たわっているようだった。
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