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「……っ!」
目が覚めると、ベッドに横たわっているようだった。
酷く気分が悪い……本当に、どうしようもない程気分が悪い。
「ここは……病室か」
ムクリと起き上がる。と、すぐ隣のベッドに、アリサが横たわっていた。
どうやらアリサも今目を覚ましたらしく、ゆっくりと体を起こした。
「……おはよう」
「おはようございます」
「見たか?」
「……見ました」
あまりにも、信じられない。
異世界だの、種族だの。
リュウジはどこにいるのか、結局把握できる状態ではなかった。
「結局、ただの夢か」
「そうですね……感応現象なら、こうやって意識を失う事もないですし」
ただの夢。そんな感応現象があったものか。
「仕方ないよ。すぐには上手くいくはずはない」
「そう……ですかね」
不安そうに、アリサは頷いた。
「そうですけど……何度もやって上手く行くものでしょうか?」
「アリサ……」
「何度やっても、こんな根も葉もない夢しか見ないなら……次は、彼は空飛ぶヒーローにでもなってるんですかね……」
何も言う事が出来ない。
アツシはもう一度ベッドに横になった。考えるのが怖かった。
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