第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第40話:男と女と不条理と……
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(海上)
リュカSIDE
う〜ん……いきなり騒ぎを起きちゃったから、水夫達を中心に俺を見る目に不信感が存在する。
特にこの船の持ち主らしいおデブ……トルネコだったかな? 彼が俺をチラチラ見るのが鬱陶しい。
でも娘がお世話になったみたいだし、大人としてご挨拶した方が良いのかな? 面倒いな……
リューラに惚れている狐君が言うには、『トルネコはリューラを利用しただけだ!』って事らしいし、挨拶しなくても良っか!?
大人としてとか俺らしくないし……何よりめんどくせーし!
でも挨拶は兎も角、商人として周囲の人々を利用する輩には注意が必要だろうなぁ……
ましてや幼女(リューラ)までも利用するんじゃ、利用価値が無くなった途端ポイ捨てされる危険があるし……
今のうちに何かを巻き上げてやろうかな?
重い雰囲気を払い除けようと双子姉妹(主にマーニャ)をからかっているウルフに、トルネコの事を訪ねようと視線を向けると……
「え〜っと……俺も早くマリーと会いたいなぁ」
と言って、俺との会話を避けようとする。
どうやらウルフ自身は、トルネコにあまり良い印象を持ってない様だ。
良い奴だったら率先して良いところを言ってくるだろうし、極悪人だったら一緒に行動してないだろう。
商人として強かなだけで、人としては……
う〜ん……やっぱり面倒い。挨拶はいいや!
悩み事がスッキリ解決すると、俺の目の前にシンと呼ばれる勇者君がやって来た。
ウルフもマーニャ・ミネアも、彼の事を勇者だと言っているのだから、間違いなく天空の勇者様なんだろうけど……これまた若いなぁ。
うちの勇者様も8.9歳で魔王を倒したけど、彼も14.5だろ!?
何で世の中は若人に運命という重荷を背負わせるんだ?
ヒゲメガネの所為か? あの馬鹿が若人を苦しめているのか?
「あ、あの……リュ、リュカさん……」
とっても緊張した面持ちで俺に話しかけてくる若き勇者。
リューノ・リューラが揃って俺の事を大きく話したのだろう。『私のパパは、強くて、格好良くて、頼りになって、面白くって、etc.』てな感じで……それともウルフが『面倒臭いから話しかけない方が良いよ』とか言ったかな?
「何すか? 『娘さんを僕にください』って言っちゃう?」
緊張を解してやろうと思い、凄く軽い口調でおちゃらける。
ここで『くれるんなら貰いますけど?』とか言ったら、面白い奴認定でブッ飛ばすね……勿論軽くだけども、笑いながらね(笑)
「……あ、貴方は何時もそうやって周囲の人々に迷惑を掛けてるんですか!?」
あれ……もしかして説教タイム?
勇者と呼ばれる者の必須事項は“真面目”って事かな?
だから俺は勇者になれなかったんだね。ちょ〜納得(笑)
「聞いてますか
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