TURN78 ファーストデートその五
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「何があろうとも」
「そのうえで総統さんに立ち直って欲しい」
「それがエルミーさんの考えあるか」
「あの方は必ず再び立ち上がられます」
エルミーはこのことも確信していた。
「私は及ばずながらその力になりたいのです」
「総統さんには忠臣がいるのは間違いないね」
「良臣と言うべきあるな」
それが誰のことかは言うまでもない。
「あの人にはついてきてくれる人が沢山いるから」
「そのことをまた見られるかどうかあるな」
「エルミーさんみたいな人がいてくれるから」
「きっと立ち直るあるよ」
「私もそう思っています。ですから今から」
エルミーも眼鏡の奥に情熱を込めて言う。
「あの方のところに行ってきます」
「うん、頑張ってね」
「応援するあるよ」
二人も二人で応援していた、レーティアのことは枢軸全体の関心ごとになっていた。彼女の復活が枢軸のこれからにも関わっていた。
エルミーはそのこともよくわかっていた、それでだった。
今はグレシア、そしてドイツと会っていた、密室の中で珍しく本音を出していた。
「私は田中大将の行動には反対です」
「私もよ」
グレシアもすぐにこう答える。
「レーティアに声をかけてデートをするのは」
「言語道断です」
「若し指一本でも触れたら」
グレシアは瞬時に変装した、奇妙な仮面を付け黄金のウィッグを被り普段とは違う軍服を着てこう言うのだった。
「このハップスブルクレディが許さないわよ」
「その格好での艦隊指揮は止めてくれるか」
ドクツが横から呆れた顔で突っ込みを入れる。
「前から思っていたが」
「こっちの方が調子が出るけれど」
艦隊指揮の時はだというのだ。
「それでもなの」
「何というかな」
ドイツは俯き難しい顔で言った。
「特撮ではないからな」
「祖国さんは相変わらずお堅いわね」
「堅いかどうかはともかくだ」
「この格好は駄目なのね」
「普通の姿で指揮にあたってくれ」
「本当にこっちの方が調子が出るけれど」
「それでもだ」
ドイツはグレシアに言う。
「フォローはするから頼む」
「わかったわ。祖国さんが言うのならね」
「そういうことでな」
グレシアは普通の格好に戻ることになった、だが言うことは変わらない。
「その時は只では済まさないわよ」
「はい、これがあります」
エルミーはエルミーでショックガンを出す。
「死にはしませんがこれで撃てば」
「懲らしめられるわね」
「最大出力にしています」
本気の目での言葉だ。
「いざという時は容赦しません」
「私にもこれがあるわ」
グレシアはグレシアで今度はボウガンを出す。
「何、死にはしないわ。先は丸めてあるから」
「制裁を加えてやりましょう」
「その時はね」
二
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