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ヘタリア大帝国
TURN78 ファーストデートその三

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「そこが難しいところね」
「智恵が必要だな」
「その辺りは明日の外相会議で話すわ」
「終わったら俺に報告してくれ」
「わかってるわ。まあアステカ侵攻は暫く先ね」
 そうなるというのだ。
「伊勢志摩以降よ」
「わかった、じゃあな」
「そういうことでね。それと」
「あの娘だけれどね」
 アメリカ妹も言ってくる。
「まだ駄目だよ」
「レーティア=アドルフか」
「艦隊も用意できてるんだよ」
 レーティアが指揮する艦隊がだというのだ。
「もうね。人員もいるよ」
「ドクツからの亡命者か」
「ベートーベン提督も来たしね」
 彼等はスイス経由で亡命してきた。
「人はいるんだけれどね」
「それでもか」
「ああ、あの娘がね」
 そjのレーティアがだというのだ。
「どうもね」
「あのままか」
「そこが難しいんだよ」
 アメリカ妹も言う。
「あの娘がなあ」
「正直に言うがな」
 ダグラスはこう前置きしてからレーティアについて言った。
「あの娘は今やこっちの鍵だからな」
「そうね。あの天才ぶりが戦略にも戦術にも発揮されることになるわ」
 ハンナも何故彼女が鍵になるかわかっている。
「科学技術にも経済にもね」
「あの娘が本領を発揮すれば太平洋は今の倍以上の力になるからな」
「はい、あの人は経済学の権威でもあります」
 クーも言う。
「ですから太平洋経済圏もさらによくなりますが」
「けれど今の状況じゃね」
 アメリカ妹も難しい顔だ。
「どうにかならないかね」
「何か日本のヘルスエンジェルスが声をかけているな」
 ダグラスはガメリカの言葉で言った。
「潜水艦隊の司令官だったな」
「あっ、田中大将ですね」
 クーがすぐに言う。
「あの人がですか」
「どうなんだ?あの大将さんはレディーと付き合ったことがないな」
 ダグラスはもうそのことを見抜いていた。
「彼女は大事にしそうだがな」
「どうかしらね。何か合わない気がするけれど」
 ハンナの見立てではそうだった。
「暴走族と金髪アイドルだと」
「ああした兄ちゃんにはもっとあれだよね」
 アメリカ妹も自分のイメージを言う。
「清楚可憐な喧嘩は止めてっていうかね」
「そういう娘の方が合ってるな」
「あっちの祖国の妹さんみたいなね」
 田中にはそうした女の子が「似合うというのだ。
「そっちの方が合うね」
「そうだな、俺もそう思う」
 ダグラスもアメリカ妹と同じ見立てだった。
「あの兄ちゃんとレーティア総統は合わないな」
「まああの人が立ち直ってくれると有り難いからな」
 ダグラスは現実的な視野から言った。
「田中大将には頑張ってもらうか」
「応援するjのかしら」
「そうなるな」
 ハンナにもこう返す。
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