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我が剣は愛する者の為に
強者の在り方
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た道を戻っていると華琳達も部屋の隠し扉からやってきた。
ボコボコにされている苑意の姿を見て、大体の事は理解したようだ。
夜が明けて、縁が連れてきた兵士は華琳達が引き継ぐ事になった。
苑意や雲流、その他兵士を洛陽に送り届ける必要があるからだ。
地位の高い苑意をおいそれと処刑するわけにはいかないので、洛陽に贈り然るべき処置を取らせないといけない。
未だに痺れが残っている胡蝶を縁は城に届けるために、華琳達と別れる。

「胡蝶を送り届けたら、洛陽に行こうか?」

「構わないわ。
 縁も疲れているようだから、帰ったら休みなさい。」

と、言われたのでお言葉に甘えて休むことにする。
今は胡蝶と二人で城に向かって帰っているのだが。

「どうして、お前は俺に抱き着いているんだ?」

胡蝶は馬に乗らず、縁に抱き着くような形になっていた。
彼女が落ちないようにしっかりと支えながら、馬をたずなを掴むのは正直やりずらい。

「いいじゃない、痺れがまだ残って上手く馬を操れないの。」

そう言いながら胸などを当ててくる辺り、確信犯と言える。

「でも、無事でよかったよ。
 次からは無茶しないでくれ。
 お前は俺の大事な仲間なんだからな。」

優しく微笑みながら語る縁の顔は眩しく、一瞬だけ胸が高鳴った気がした。
縁の胸に顔を預けて、眼を閉じる。
今日は色々あって疲れたので、ひと眠りする事にする。
寝ようとする胡蝶に気づいた縁は、腕に力を入れて寝やすいようにする。
馬を走らせることなく、ゆっくりと城に帰るのだった。
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