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スーパーヒーロー戦記
第77話 反撃の狼煙!集え、スーパーロボット軍団
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がない訳ではない。
 堅く口を閉ざしたミケーネ兵士の眉間にクロノはデバイスの切っ先を突き付けた。トリガーに指を掛け、隙あらば何時でも射殺出来る用意をしてあるのだ。
「答えて下さい。人質とは誰なんですか? 何所に居るのですか?」
「答えた方が身の為だぜ。でなけりゃ一瞬の内にお前の頭が粉みじんになるぜ」
「ま、待ってくれ! 牢だ、地下牢に閉じ込めている!」
「嘘じゃないんだな?」
 早川の睨みが利く。少しでも嘘を言えば容赦しないぞ。とでも言いたげな表情でもあった。
 その表情で睨まれれば、忽ち肝が冷え切ってしまうだろう。兵士の顔が青ざめていくのが見て取れた。
 流石の顔力と言うべきだろうか?
「う、嘘じゃない! 本当だ!」
「そうかい、それだけ聞ければ……充分だ!」
 聞きたいだけ聞いた後、早川は兵士の鳩尾に鉄拳を叩き込んだ。兵士の体がその場でくの字に曲がり、そのまま倒れこんでしまった。
「良し、それじゃさっさと地下牢に向うとしますか。急がんと外に居る甲児の身が危ないしな」
 意味深な発言をしつつ、早川は腕時計に目をやった。侵入を開始してから既に30分の時間を費やしている。
 余り無駄な時間を掛ける訳にはいかない。自分達がもたついていては、外で戦っている仲間達がそれだけ追い詰められてしまうのだからだ。




     ***




 三人が基地内に侵入を開始するよりも数分前、甲児の操るマジンガーZが再度ウルトラ警備隊本部への攻撃を開始した。
 攻撃とは言うが、実際には本部の主要部を避ける様に武器を叩き込んでいく。施設が使い物にならなくなっては意味がない。
 それに、内部へ侵入した仲間達の妨害になってしまわないように配慮しつつも、なるだけ怪しまれないように派手に攻撃をしていく。
 そんな事をされれば、当然本部を占領している輩達も黙ってはいられない。反撃にと施設内の設備を用いて迎撃をしてきた。夥しい量のミサイルや対空砲撃が襲い掛かってくる。
 だが、対空砲撃や迎撃ミサイル程度でマジンガーは怯みはしない。多少コクピット内に振動が伝わってくるが大した揺れじゃない。
 それに、甲児にとって厄介なのはこれじゃないからだ。
 恐らくは、迎撃が一通り終わったとに訪れる筈だ。
「来るか!」
 突如、山の一角が開く。其処から二機の戦闘機が姿を現した。
 ジェットビートルとウルトラホークだ。
「また来たのか? 甲児」
「何か策とかあるのかよ!?」
 通信機越しに声が聞こえてくる。結構慌しい声ではあった。だが、甲児はそれに答える訳にはいかない。下手に答えて通信内容を敵に傍受されでもしたら全てが台無しになってしまうからだ。
 なので、今はただ攻撃に耐えるしかない。
 幸い、防衛隊の攻撃程度でマジンガーが傷つく
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