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スーパーヒーロー戦記
第77話 反撃の狼煙!集え、スーパーロボット軍団
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「それ、俺達にも言える事だぞ、隼人」
「……」
 竜馬の指摘に隼人は黙り込んでしまった。そんな二人の会話など気にせずに甲児は医務室へと足を運んだ。で、弁慶はと言うと、すぐ隣で何時用意したのか大きな握り飯を頬張っている真っ最中でもあった。
「にしても、お前良く戦闘の後でそんなに飯が食えるな?」
「あぁ、腹減ったからよぉ」
 とまぁ、こんな具合でもあった。この様子なら合流はそうそう時間は掛からないだろう。




     ***




 竜馬が去った後の医務室内で、なのはは自分の手を眺めていた。
 あの時、竜馬を助けた光。あの光になのはは疑問を抱いていたのだ。
「私、魔法は今使えないのに、何で?」
 デバイスを失い、魔力も喪失した現状、今のなのはにあんな芸当が出来る筈がなかった。それに、なのは自身回復魔法の類は苦手だ。だが、あの時、そっと触れただけで竜馬の傷は治った。
 しかし、あの光は自分の魔力光じゃない。桜色の魔力光ではなく、寧ろ白色に近かった。
 一体、あの力は何だったのか? それに、他にも疑念は尽きない。
「私は、フェイトちゃん達とは明らかに何かが違う。私は、一体何者なんだろう?」
 今にして思えば疑念が尽きなかった。他の魔導師達が怪獣を相手に撃退、もしくは戦意を喪失させる程度の事しか出来なかったのに対し、何故かなのはだけはその怪獣を倒す事が出来るのだ。
 それに、時の庭園で見せたあの不気味な力。あの力も他の魔導師にはない未知の力と言えた。
 超獣を一撃で葬り、ヤプールですら撤退させたあの恐ろしい力。
 他の魔導師達とは明らかに自分は一線を介しているというのが分かる。
 自分は、一体何者なのだろうか?
「まだ此処に居たのか?」
 入り口から甲児の声がした。声色から若干苛立ちを感じさせられた。振り返ると少しだけ不機嫌な甲児がいた。
「こ、甲児さん」
「早くしろ。次に行くぞ」
「う、うん!」
「……どうしたんだ?」
 甲児も流石に気付いたようだ。なのはが何時もと何所か違うと言うことに。先ほどまでとは比べて明らかに元気がない。
 何所か思いつめたような感じにも見える。
 そんな甲児の問いに、なのはは首を横に振ってそれを否定した。
「大丈夫ですよ。それより、次は何所へ向うんですか?」
「あ、あぁ。次はウルトラ警備隊本部へ行くつもりだ。あそことコンタクトを取るのが目的だからな」
 急に聞かれたものだから甲児も驚き混じりに答える。そんな甲児を見て、なのはがふと笑い出した。子供らしい無邪気で可愛げのある笑顔だった。
 そんななのはを見て、甲児は眉を吊り上げる。
「ちぇっ、今日はやけに俺って笑われるなぁ」
「それが甲児さんの良い所なんじゃないんですか? 人を笑わせる事が出来るって素
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