暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
無印〜A's 空白期
22話:男子小学生と文学少女
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!?速く帰ってこないと『オハナシ』だって!?ちょ、待った!それだけは勘弁!わかった、分かった!すぐ帰るから、頼む!それだけは…!
 あっ、切れやがった…」

そう言うとすぐに携帯を仕舞いながら私の近くに寄ってくる。

「悪いな。急に家族の方から呼び出し食らっちまった。俺としてはもう少し話してたかったけどな。楽しかったよ」
「あ……うん、私も楽しかった」

門寺君は早口でそう言って私を抱え、車いすに乗せてくれる。そして一緒に玄関へ向かう。

「……よし、それじゃあな」

靴を履き、玄関の扉に手をかけながら門寺君は振り向く。すると何かに気がついた門寺君が少し難しい顔をした。

「なんだ、そんな顔しやがって」
「え……?」
「俺がいなくなるのがそんなに寂しいのか?」

そう言われて、初めて気づいた。確かに、私の心の中にそんな感情がある事に。まだまだ、一緒にいたい。ずっと話していた。そんな気持ちが。

「……たく、一生会えない訳じゃないだろ?」
「そうやけど……また私、一人になってまう…」

一緒に過ごした時間は短いのに、なんかすごく印象が残っている。だからまた、一人になってしまうのが嫌になってしまっている。
すると門寺君は体を私に向き直した。

「じゃあ、約束でもしようか?」
「え…?」
「今日は俺が飯作ったから、いつかまたここに来たら、今度はお前の飯でも食おうか」

軽い調子でそう言い、門寺君は笑いかけてきた。

「…うん、分かったわ。約束や!絶対おいしいご飯作ったるからな!」
「おう!楽しみにしてる」

そしたら門寺君は、手を差し伸べてきた。

「?えっと…?」
「ちょっとしたおまじないだ。手ぇ貸せ」

そう言われ、おずおずと手を出すと、門寺君は私の手を無理矢理な感じで握手し、さらに形を組み替え、手を離すと今度は拳を数回打ちつけてくる

「…今のは?」
「ある人の真似なんだけど、その人曰く『友情の証』だって」

友情の証……なんかうれしい、かな?いきなりやらされたけど、悪い気はしない。

「これで俺とお前は友達だな」
「へ…!?」

門寺君の発言に、私は驚いてしまう。友達…確かに、今まで学校にも行けへんかったし、友達になってくれるのはうれしい。でも……

「自分なんかが友達でいいのか、なんて考えてねぇだろうな?」
「っ、い、いやこれは…」
「難しいこと考えんなって。ま、一緒に飯食ってて友達じゃない、てのも俺的に気に入らないし」

はは、なんか読まれとるなぁ…なんでもお見通しって感じや……
そして最後に門寺君は、笑いながら扉に手をかけ、


「それじゃ―――またな!」


と言って私の家を出て行った。
またな……かぁ……

そんな事
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