暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
無印〜A's 空白期
22話:男子小学生と文学少女
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な。なまらない程度にやっておくべきかな」
「にしても驚いた〜。門寺君料理できるなんて。しかもあんなおいしいの」
「ちょっとした事情があってな。料理ができないといけない状況に置かれて、仕方なく習得した」
「仕方なくって…」
どんな状況やねん。と心の中で突っ込んでおいた。
「にしてもお前本当に一人で住んでんだな」
「なんや、嘘やとでも思っとったんか?」
「む、そういう訳じゃ…ないかな」
と困った表情で答える。
ふと思い返し、一つの疑問を門寺君に投げかける。
「そういえば、なんでここまでしてくれるんや?私、門寺君に何もできひんよ?」
本を取ってくれて、家まで送ってくれて、さらにはご飯まで作ってくれる。
こんな私に、なんでここまでしてくれるのか?気になってしまった。
すると門寺君はさも当たり前のように、
「決まってる。お前を放っとけなかっただけだ」
と答えた。
「このご時世、一人で生きていくなんてそうそうできる訳が無い。ましてや同い年、小学三年生がだぞ?心配にならない方が可笑しいだろ?」
「そらぁ、まぁそうかもしれへんけど…だからってここまでする?」
「普通の人ならそうかもな。でも……」
そこで一旦言葉を切り、今度は私の方を向く。そして笑顔を見せて、口を開く。
「俺は人よりお人好しだってことだな」
その言葉に私は………
「……ぷっ、ふふふふ…!」
思わず笑ってしまった。
「なっ!なんで笑うんだよ!?」
「だって…自分でお人好しなんて言う人…ふふっ、会った事なかったから…」
「そんなんで笑うかぁ?」
そう言う門寺君も薄く笑みを浮かべている。
それから私達はしばらくの間、お互いの近況を話し合った。
最近出たこの本が面白かったとか、門寺君が住んでいるお家で一緒の女の子がドジな事をしたとか。門寺君の両親がもう亡くなってる事も、このとき知った。
「そういえば、最近人に助けられたんよ」
「ふ〜ん……それは何?図書館でか?」
「ううん、道ばたでや。ちょっと不良もどきに絡まれて、そのときにや」
「何そのよくありそうなパターン」
そんな事も話しながら、長い夜は過ぎていった。
そしてやはり、物事には終わりというものがあり、それは唐突に訪れた。
『〜〜♪〜〜〜♪』
「うおっ!?誰からだ…?ちょっとごめんな」
門寺君のポケットから、音楽が流れた。それを取り出しながら席を立ち、私から少し離れる。
離れる途中に開けた携帯の画面を見た門寺君の表情は―――若干眉をひそめた。
「もしもし、なんだ急に……え?桃子さん伝えてない?俺は友達の家で夕食をごちそうに……聞いてないって言われても…桃子さん絶対わざとだろ……
え、ちょっ
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