日常U
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放課後。
「中二病、この後どうする?」
「…公園だ」
「…え?…お前が?」
「…ああ」
顔に影を落としながら答える光。
「…え?…ちょ…何故に…」
笑いを堪えながら光に問いかける葵。
「…仕方ないだろう。家ではあちこちに手がぶつかって痛いんだよ」
「………ブフッ」
笑いを堪え切れず吹きだす葵。
「…だから言いたくなかったんだ」
「公園に行く理由が中二病やりに行くとか…せめて普通は野球とかだろ」
笑いを堪えながら光を諭す葵。
「…机の角に手をぶつけてもう家でやりたくはなくなった」
「…じゃあ家でやるか?」
「…他人に迷惑をかけるつもりは心底ない」
「…へー…中二病にも良識ってあるんだな…」
心から感心する葵。
「…中二病にも差があるのだ」
「まぁとりあえず公園じゃなくて家の多目的室使えば?とりあえず20m×30mはあるぞ?」
「…そこで自慢をするのではない、若者よ」
「お前も若者だ」
葵の家は祖先は公家の出らしく、商売の才があったため、この現代にまでも残る資産を残したらしい。
簡潔に言えば「金持ち」という一言に尽きる。
家は豪邸、執事、メイドは当たり前。別荘は世界中にちらほらと。
そんな葵は退屈を紛らわすために平凡な中学校に来たわけだが、そこで運命的な(葵としては傍迷惑な)出会いをしたわけである。
「…ともかくお言葉に甘えるとしよう」
「おうよ」
彼らは葵家へと足を向けた。
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