暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic14-Dそれはもうジュエルシードの回収は大変で〜StrangE〜
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『イリス・ド・シャルロッテ・フライハイトぉぉ・・・!』

海から頭だけを出したテスタメントちゃんが呻き声を念話で送って来た。

『あ、あなたがわたしの前に落ちて来るから悪いんじゃない?』

『文句は無い。あなたの言う通りだから。でもちょっと納得できない・・・』

――瓦解せる喰飲の龍咆(アルティフォドス)――

タコの周りに魔法陣が7つ展開されて、そこから海水の龍が現れた。龍は一斉にタコの足や頭にかぶり付いて、引き千切ったりしているけど、私たちが今まで倒した足も含めて再生した。

「『まぁいいや』フェイト・テスタロッサ! 高町なのは!と言うより、砲撃を使える魔導師!」

念話を切り上げたテスタメントちゃんが私たちにそう呼びかけた。

「再生が追加された今、半端な魔法はもう通用しない。なら――」

「大火力魔法で一気に片を付ける、だね」

「つうことは、あたしゃ見学組だね」

私たちの近くに来たフェイトちゃんとアルフさんは、テスタメントちゃんの案にすぐ乗った。そしてテスタメントちゃんも私たちの所まで上がって来た。

「言わずともフェイト・テスタロッサは判ってるようで何より。バラけて四方八方から撃つより一点集中の方が力が通りやすい」

テスタメントちゃんは私たちを順繰りに見た後、砲撃魔法を扱える私たちの一斉砲撃で強制封印するっていうことを説明した。タコの方を横目で見てみる。海水の龍に食い千切られた足をすぐさま再生させて、別の足で龍を倒しちゃったりしてる。でもまた新しい龍が生まれて、その足を食い千切ったりする。終わりの見えない攻防戦。

「あの、テスタメントちゃん。顔色、悪くなってない・・?」

すずかちゃんが心配そうにテスタメントちゃんの顔を覗き込んだ。確かによく見ると少し苦しそう。けど「大丈夫。タコを倒せば治る」って言って、第四聖典の先端をタコに向けた。それに続いて「じゃあ今すぐやろう」フェイトちゃんもタコの方へ左手を翳して前面に魔法陣を展開。

「あたしは砲撃魔法を持ってないから――」

龍が討ち漏らした足が私たちに向かって伸ばされてきたのを、「コイツらをぶった斬ってやるわ!」アリサちゃんが魔法陣から飛び降りて迎撃。

「僕も手伝うよ!」

「あたしも手伝おうかね! テスタメント。あの龍に回してる魔力を戻しな。ぶっ倒れるよ」

ユーノ君とアルフさんもタコの足にバインドを掛けたり魔力弾の弾幕を張って、私たちに向かわないようにしてくれた。テスタメントちゃんが「感謝」と一言お礼を言った後、龍が7つから3つへ減った。

「じゃ、じゃあ私とすずかちゃん、シャルちゃん、そしてフェイトちゃんとテスタメントちゃんの一斉砲撃で・・・」

「うん。ジュエルシードを一気に封印だね」

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