幕間
Trick22_どうしてこうなった
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その八つ当たりの相手が信乃という事だけ。
しかし相手が悪かった。
信乃は御坂の八つ当たりに気付いているが
「私のせいですか・・・そうかもしれません」
反省したように言った。
演技で
直後に人の悪い笑みを浮かべながら話した。
「ただ私の怪我は全治1か月で入院は2週間の予定でした。常盤台の理事長にも
2週間の休みをもらっていたはずなんですが、自宅療養中に電話が繋がって
問答無用に呼び出されました。
何故なんでしょうかね? 怪我人をわざわざ“今”呼び出したのは?
元々、修理は校舎だけでプールの修理は契約外のはずなんですけどね。
更に付け加えると、『生徒から退院していると聞いて連絡しました』とも
理事長は言ってました。誰ですかね、その“生徒”は?」
「う!」
御坂が信乃から目を背けた。
実際は空間移動と発電能力の能力が使えない罰を考えるのに
1週間の時間がかかっただけだ。
それを良い機会と理事長に修理のお願い(強制)が信乃に来た。
退院のことを知っている常盤台中学の生徒は2人だけ、目の前にいる2人だけ。
実はうっかり退院のことを御坂が言ってしまったからこうなっているのだ。
「私も修理の調査が終わったら、資材が来るまでは手が空きます。
手が空く時間は手伝いますから邪魔しないでください」
そう言って白井と御坂から離れた場所の修復箇所に行った。
「う〜、あとで謝ろ〜」
御坂と白井は黙々と作業を続けた。
「あら、白井さん? こんなところで何をなさってますの?」
プールの入口の方を見てみると女子生徒が2人、水着にYシャツをはおった格好で
立っていた。
一人はウェーブのかかった肩くらいの長さの茶色の髪。
もう一人は腰に届くほどの黒のロングヘア。
「見ての通り、プール掃除ですわ」
白井がため息をつきながら答えた。
どうやら2人は白井のクラスメイトのようだ。
「でもなぜあなたが?」
「門限を破った罰ですの」
「それはお気の毒に。あら、あの方は?」
2人は気付いたように信乃を見た。
信乃の位置は10メートルも離れていないので、話し声が聞こえているはずだが、
そのまま修理個所の点検をしていて背を向けている。
4人を見る様子もない、無視しているようだ。
「ああ・・前に理事長が朝礼で言ってました修理の方ですの。気になさらないでください」
信乃が少し怒っているので白井は話しかけなかった。
「お姉様、こちらはわたくしのクラスメートの
"湾内 絹保"(わんない きぬほ)さん」
茶色の髪の少女がお辞儀をして
「"泡浮 万彬"(
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