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剣の丘に花は咲く 
第九章 双月の舞踏会
第一話 朝食会
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 …………さて―――俺は何故こんなことになっているんだ?



「さて、詳しい事情を聞かせてもらいましょうか」

 伏せていた顔を上げ、ぐるりと周りを見渡す士郎。
 雲一つなく晴れ渡った空から降り注ぐ日の光が、窓から差し込み柔らかな暖かさが居間に広がっている。
 そこには、七人の人の姿があった。
 七人はそれぞれグルーブに分かれているかのように居間の中、右に三人、左に四人と二つに大きく分かれている。
 士郎から見て右に、ティファニアとアニエス、そしてセイバーが。
 左にはルイズとシエスタ、キュルケとロングビルが立ってこちらを見下ろしている。
 そして二つに分かれた彼女たちの中心に俺―――衛宮士郎が正座で座っている。
 助けを求めるように、目の前に立つセイバーの後ろにいる六人の顔を順に見回すが、全員目が合う前に顔を背けてしまう。
 
「―――シロウ」

 ビクリと肩を震わせ恐る恐ると顔を前に戻すと、そこにはニッコリと笑うセイバーの顔が。

「あ、いや、別に何でもないぞ。ただ、な、セイバー……何故俺はここで正座をさせられているんだ?」
「分からないんですか?」

 顎に白い指先を当て、こてりと小首を傾げるセイバー。
 その姿だけならば、とても可愛らしく思わず微笑んでしまいそうになるが、細めた目の奥に鈍く輝く冷たく硬い光りがそれを許さない。
 そろそろ限界に近づいて来た足の感覚(痺れ)が全身に回ったかのように、一瞬士郎の身体がビクリと震えた。

「あ、その、だな……あ〜……もしかして昨日の晩御飯が気に入ら―――すみません」
「…………はぁ」

 話の途中で突然頭を下げる(土下座)士郎。
 額を勢いよく床にぶつけて頭を下げる士郎を見下ろすセイバーは、小さく溜め息をつくと後ろに立つルイズに振り向いた。

「確かルイズ、でしたか」
「な、何よ」

 セイバーから話しかけられたルイズは、一瞬床から飛び上がるとどもりながらも強気に返事を返す。

「シロウからあなたのことは聞いていますが、まだ知らないことも多い。なので昨日の夜の件も含めて詳しく事情を聞きたいのですが」
「き、昨日の件って、な、何のことよ」
(とぼ)けても無駄です。昨日の森の中での戦闘は、私とそこにいるアニエスが一部始終見ていました」
「え、見てって……あなたあそこにいたの?」
「ええ。そしてあの後気絶するように眠ったあなたたちを運んだのも私たちです」
「えっ!?」

 ルイズの視線がセイバーから士郎に移動する。
 士郎が黙って頷くと、バツの悪そうな顔を浮かべたルイズがもごもごと口を動かした。

「そ、そう。わ、悪かったわねそれは。で、でも、だからって教えられるようなことじゃ……」

 ルイズの視線
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