序章 僕の選択
第二話 ログアウト不可能!?
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また紹介する機会もあるだろうしな」
「ああ、悪いなありがとう」
「うん、ごめん。ありがとう」
僕とキリトが誤ると、クラインさんはもう一度、派手に首を振った。
「おいおい、キリト、礼を言うのはこっちの方だぜ!おめえのおかげですっげぇ助かったよ。この礼は、そのうちちゃんとすっからな。精神的に」
にかっ、と笑い、もう一度時計を見るクラインさん。
「...ほんじゃ、おりゃ、ここで、一度落ちるわ。まじ、サンキューな。キリト、ソラこれからよろしくな」
つきだされた右手を、キリトが一度握り、そのあと、僕の前に差し出される。
...きっと、ほかのゲームの時、かなりいいリーダーだったんだろうなぁ...。
僕はその手を握りながら、「よろしく」と返す。
「まぁ、こっちこそよろしくな。また聞きたいことがあったらいつでもメッセージくれよ」
「おう、頼りにしてるぜ。二人とも、いつか一緒にダンジョン行こうぜ」
「うん。じゃあ、それを楽しみにしとくよ」
キリト、クラインさん、僕の順で言葉を発して、クラインさんが一歩さがり、右手の人差指と中指を合わせて真下に振る。ゲームのメインメニュー画面を呼び出すためのアクションだ。
そしてキリトも数歩下がってそこにあった手頃な岩に腰をかけ、同じくメインメニューを呼び出した。
おそらくこれまでの戦闘でドロップしたアイテムを整理しようとしているのだろう。
ちなみに僕は別に呼び出す必要がないので、普通に立っているだけ。
その時、
「あれ?」
クラインさんの声が響いた。
「何だこりゃ。...ログアウトボタンがねぇよ」
「ボタンがない、って...そんなわけないだろ。よく見てみろよ」
キリトがそう返す。
まぁ、普通に考えればそうなんだけど、僕もちょっと嫌な予感がしたので、自分のメインメニュー画面を呼び出す。
そして左側のいくつかの項目の中の、一番下、本来《LOG OUT》のボタンがあるところを見る。
...そこには何もなかった。
「ほんとだ...ない ...」
「ほら、ソラもねえってよ」
「んな、バカな...」
そう言いながらキリトも少し焦りながら、やっと整理が終わったようで、左上の、トップ画面に戻るためのボタンがある場所をタップしている。
そして、キリトは、どんどんメニューをスクロールしていき...
少しの間、目を見開いていた。
恐らく、ないことがわかったのだろう。
そして、数十秒後、キリトが視線を上げた。
「...ねぇだろ?」
クラインさんがキリトに言う。
「うん、ない」
キリトが正直にうなづく。
するとクラインさんはにまっと頬を釣り上げ、顎をな
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