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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第九話 アドルフィーネ・ガランド
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とね」
「………………」
泰然と座るガランドに向き合う和音。ただ向き合っているだけなのに、感じるプレッシャーに押しつぶされそうだった。
「正直なところ、君の処遇に関して私も取るべき道を決めかねている」
「――――っ!!」
「なにしろ、君が未来人であるという決定的な証拠はないんだ。……ただ一つ、あのユニットを除いてはね」
「……ジェットストライカー、ですね」
「その通り。機体に関しての報告も受けているが、アレだけはどう考えても現行技術の産物ではないだろう。そもそも、ジェットストライカーだってようやくエンジンの開発にめどがついたところだ」
口元の煙草をくゆらせながら言うガランド。何か言いたげなミーナを視線だけで黙らせると、やおらガランドは身を乗り出してこう和音に持ち掛けた。
「そこで、だ。わたしから君に提案がある」
そう言ってガランドは一旦言葉を切ると、和音の反応を窺うように言った。
「――君の処遇を、君自身で決めてみる気はないか?」
「はい……?」
これには流石の和音も瞠目した。どんな通告をされても受け入れる覚悟を固めていたつもりだったが、まさか逆に自分自身で処遇を決めろなどとは……しかし、そこまで考えた時に和音は気がついた。
結局のところ、自分はこの時代でどうしたいのだろうか――
何よりも大切な筈のそれを、思えば一度も考えていなかった。
だから、和音はガランドの提案に対し咄嗟に答える事ができなかった。
「おや、まさか自分がこの先どうしたいのかを考えていなかったわけかい? そんなことはないだろう?」
「そ、それは……」
まるで和音を試すように鋭く追及してくるガランド。
坂本とミーナは依然として何か言いたげな表情だが、ガランドは決して口を挟ませない。
(わたしは……わたしは……)
みんなを守りたくて、自分はウィッチになった。
だけど、この時代に、和音が守ろうと思ったみんな≠ヘいない。
同時に、ともすれば未来を変えてしまいかねないイレギュラーでさえある。
「君のこれからは君自身が選ぶんだ。わたしは、何も強制するつもりはないよ」
「う…………」
だけど、本当にそうだろうか?
和音はこの時代に来て出会ったみんな≠思い出す。宮藤も、リーネも、ペリーヌも、501の誰もが和音の仲間だ。それを守ろうと思うのは、ウィッチとして当然のとこではないだろうか?
未来を変えてしまうかもしれない――だけど、それを言うなら自分はもう何度も過去に干渉している。そもそも、この時代にやって来てしまった事自体がイレギュラーなのだ。
――ならば。
ウィッチとして、自分が取るべき道はただ一つだ。
「……ガランド少将」
「なにかな、
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