第二章
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「私インド人みたいよね」
「そうよ、そこまでカレー好きならね」
「けれどインド人は毎日でしょ」
インドでは味付け自体がカレーだと聞いた、だからそうなる。
「私は週一回だから」
「二回食べる時もない?」
「そういえばあるわね」
「まあ確かに毎日じゃないけれどね」
それでもだとだ、まだ言う美沙子だった。
「この前に行ったお店でもカレーだったじゃない」
「あっ、三日前の」
「そう、一緒にファミレス行ったけれど」
「ハンバーグカレー美味しかったわよね」
「ええ、あれは私も食べたけれどね」
実は美沙子と一緒に食べた、それで美沙子もこう言うのだ。
「それでもね」
「カレーばかりっていうのね」
「偏食じゃないの?」
「そう?けれどイチロー選手は一時期毎朝カレーだったらしいわ」
「栄養のバランスはいいっていうのね」
「そう、お野菜もお肉も入って」
私は美沙子にカレーの利点を話した。
「色々なバリエーションがあってね」
「まあね、色々なお野菜を入れられてね」
「栄養にもいいし飽きない」
「でしょ?私も毎朝カレーいいって思ってるのよ」
「一体何処までカレー好きなのよ、まあとにかくね」
「カレーばかりっていうのね」
「得意料理もそれよね」
そのものずばりだった、美沙子の今の問いは。
「そうよね」
「他にも作られるけれどね」
「それでも最初は、よね」
「うん、そうなの」
カレー、それに尽きた。
「だって大好きだから」
「そのうち身体からカレーの匂いする様になるわよ」
「あはは、それも面白いわよね」
「将来カレー屋さんになったら?」
美沙子は皮肉めいたことも言ってきた。
「全く、あんた位カレー好きな娘もいないわよ」
「褒め言葉に捉えていい?」
「あんたがそう思うならね」
美沙子とそんな話をしながらカレーを食べた、そのカレーは本当に美味しかった。そして午後の授業が終わって部活にも出てそれから家に帰ってもだった。
お母さんにだ、笑顔でこう尋ねた。
「お母さん、実は今日のお昼ね」
「カレーだったのね」
「晩御飯は?」
「今日金曜だからね」
お母さんもこの日だからだと、私に前以て言ってからだった。
「カレーよ」
「やっぱりそうよね」
「あんたそれわかっててお昼もだったの」
「食べたくなったから」
だからカレーにした、そして晩もだった。
そう言う私にお母さんも呆れて言う。
「何処までカレー好きなのよ」
「お母さんもそう言うのね」
「言うわよ、一日のうち二食カレーでいいって」
「明日の朝もよね」
「ええ、そうよ」
「いいじゃない、美味しいから」
「あんたの血はカレーで出来てるの?」
今度はこんなことも言うお母さんだった。
「というか御飯とど
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ